【コラム】真の大韓民国危機の兆候
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.02.03 15:56
長い連休の末に帰ってきた日常だが、国は依然として暗雲の中だ。検察の拘束起訴で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は憲法裁の弾劾審判(戒厳令・布告令の違憲の是非)とともに中央地裁の刑法上「内乱首謀」に対するツートラックの審判台に立つことになった。このすべての法的手続きと結論は、韓国司法府の良心と正義に任せるのが最善だろう。ところが、最近の混乱の現場の中で、必ず指摘しなければならない本質的な危機の兆候が捉えられている。 徐々に沸く鍋の水の中の蛙のように知らないまま通り過ぎていくと、国がほとんど心理的・政治的内戦状態に突き進む恐れがある憂慮の兆候だ。最近、学界・言論界から召還されるバーバラ・ウォルターズ氏(UCサンディエゴ大学教授)の著書『内戦はどのように起こるのか(邦題:アメリカは内戦に向かうのか)』は連休直前に韓国の随所の場面が偶発的、一時的ではない可能性があることを覚醒させている。ウォルターズ教授と研究陣は第2次世界大戦以降、2021年1月6日のトランプ支持者の米議事堂襲撃まで世界中の数百件余りの政治不安定事例を分析した。そうして内戦に発展するかもしれない共通の経路を突き止めた。ああ、その不気味な兆候〔#(ハッシュタグ)の項目名〕はまさに最近の韓国社会のそれらだった。
#「STOP THE STEAL。人間が最も嫌う喪失感、それを煽動せよ」=2021年1月6日。大統領選挙敗北に不服だったトランプ支持者のホワイトハウス前のデモは不正選挙で勝利を盗まれたという「STOP THE STEAL」のプラカードでいっぱいだった。尹大統領の逮捕・拘束に抵抗するデモ隊もこれをそのまま借用していた(その下には「不正選挙検証」「SAVE KOREA」も書かれている)。トランプの追従者たちは当時「米国をあまりにも愛しているから、バイデンの奪取を放っておくことはできない」と叫んだ。聖書を持った人も、「神様、銃、トランプ」のTシャツも見えた。ある牧師は「神様が愛国者の軍隊を起こしている」と言った。極端主義者らは、副大統領のペンス氏、下院議長のペロシ氏ら議員を逮捕するよう促した。我々は「西部地裁の大統領拘束判事探し」だった。米議事堂の暴徒たちは、手錠用ケーブルタイ(韓国戒厳軍が国会に持ってきた)に装填拳銃まで手にした。韓国のある有名右派ユーチューバーも「尹大統領は国民に対する愛で自分を犠牲にした。私たちも愛で答えよう」とインタビューしている。妙なオーバーラップだ。