【社説】尹大統領、初めて弾劾審判出席…反省でなく弁解をするのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.01.22 15:31
内乱首謀容疑で拘束捜査を受ける尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨日、憲法裁判所の弾劾審判3次弁論に出席した。国会の弾劾訴追で被請求人の身分となった現職大統領が憲法裁に出て自身の立場を明らかにしたのは韓国憲政史上初めてのことだ。昨日の尹大統領の発言と態度は国民にまたも大きな失望を抱かせた。憲法裁の裁判官が入場して弁論が始まると、尹大統領は「私の弾劾事件で苦労することになり裁判官に申し訳ない気持ち」と述べた。国民が尹大統領から本当に聞きたいのはそのような言葉ではなく、国民に対する謝罪と反省だった。ところが尹大統領と代理人団は非常戒厳は正当だったという主張を繰り返し、責任回避のための弁解と詭弁で一貫した。
昨日の弁論では戒厳布告令の問題点と作成者が集中的に扱われた。尹大統領の代理人は「布告令は戒厳の形式を整えるためのものであり、執行の意思はなかった」と主張した。布告令の詳細内容を調べると、こうした発言は常識的に納得しがたい。今回の布告令には憲法機関である国会の活動禁止や未復帰専攻医の処断など過去の軍事政権時代にもなかった内容が入っていた。単純な形式的な布告令とは見なしがたい。尹大統領の代理人は金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官に布告令作成の責任を転嫁し、尹大統領が草案から「夜間通行禁止」を削除したという主張もした。布告令の残り部分については尹大統領の検討を経たという事実を認めたということだ。