【コラム】トランプ2期目を控えた金正恩の3無、「前戦後通」戦略を準備したのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.01.16 15:43
新年に入って北朝鮮の動きが変わった。特に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がそうだ。執権後から肉声で継続し、2020年から年末の全員会議の結論に置き換えて1年の政策方向を提示した「新年の辞」が今年はなかった。2018年を除いて毎年、金委員長は錦繍山(クムスサン)太陽宮殿参拝で新年を始めていたが、こうした報道も今年は消えた。錦繍山太陽宮殿には金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンウン)総書記の遺体が安置されている。毎年の新年のルーチンが崩れたのだ。
さらに娘の手を握ってミサイル発射現場を直接訪れた金委員長の足も止まった。北朝鮮は6日に発射した極超音速ミサイルのエンジンに新しい炭素繊維複合材料を使用し、飛行および誘導体系など総合的で効果的な新しい方式を導入したと主張した。金委員長は新しい武器体系の試験時は現場で直接指揮する姿を見せていた。しかし今回の平壌(ピョンヤン)付近で発射したミサイルを「誰も対応できない新しい武器体系」と北朝鮮が主張しているが、実際、金委員長は画像で発射場面を見守った。14日に発射したミサイルに関しては15日午後現在いかなる言及もしていない。このため北朝鮮が今年の実行戦略を意図的に留保しているのではという声が出ている。韓国の弾劾政局や米国の新政権、すなわちトランプ2.0時代を控え、流動的な状況のため、具体的な対応シナリオを確定できない可能性が提起されているのだ。