【中央時評】韓国、弾劾後にも変化がなければ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.01.14 14:34
世間を揺るがした戒厳事態に対する問責で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案が可決されてから1カ月が経過した。その間、国民は不安を感じ、経済は萎縮した。年末年始の期待感や気分も消えた。対外的には韓国の国家イメージにも影響があった。ひどい政治が生み出した混乱だが、実際、政治は以前とほとんど変わっていない。2つの巨大政党はこのような危機状況でもむしろ政派的利益ばかりを追って見苦しく争っている。これに便乗した敵対と憎悪、分裂の政治が路上を埋めている。状況は悪化するばかりで、彼はいったいどういう考えでこうした事故を起こしたのか、理解しがたい。
しかし今回の事態を見てつらく思うのは、いかなる形で終わっても韓国の政治は今後も何も変わらないという点だ。2016年には朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾が終われば危機が終わり、とにかく新しい政治秩序につながるという希望を多くの人たちが抱いていた。しかし今回の事態ではそのような期待感が生じない。憲法裁判所で弾劾が当然認容されると期待するが、仮にそうでない場合、全国は深刻な混乱に陥ることになるだろう。国民の大多数がその適法性と権威を認めない大統領が2年余り統治する場合、国は一日も穏やかな日がないはずだ。ところが弾劾が認容されるとしても、それが昨今のこの事態を招いた根源的問題を解決し、新しい政治の出発点になるとは期待しがたい。