【社説】韓国憲政史初の大統領逮捕状請求、自業自得だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.12.31 11:26
警察と高位公職者犯罪捜査処(公捜処)、国防部調査本部で構成された合同捜査本部が昨日、ソウル西部地裁に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の逮捕状と捜索令状を請求したと明らかにした。尹大統領には12・3非常戒厳事態に関連した内乱首謀、職権乱用の容疑などが適用された。職務停止中ではあるものの現職大統領に逮捕状が請求された事実だけでも惨めで恥ずかしい心情を禁じ得ない。捜査機関が現職大統領を逮捕すると裁判所に令状を請求したのは、韓国憲政史で初めてのことであり、世界的にも極めて異例だ。産業化と民主化を共に成就した世界10位圏の経済大国を自負してきた全国家的な地位にも大きな傷になるしかない。
事態がこのように悪化したのは尹大統領の自業自得と言わざるを得ない。検察が金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官と主要軍指揮官を捜査する過程で確保した被疑者の陳述はあまりにも衝撃的であり言葉を失うほどだ。非常戒厳当時、尹大統領は国会周辺で現場を指揮中だった李鎮遇(イ・ジンウ)前首都防衛司令官に電話をかけ「銃を撃っでも門を壊して入って(国会議員を)引っ張り出せ」と指示したと、検察は明らかにした。「戦時・事変またはこれに準ずる国家非常事態」にする戒厳を突然宣言したのもそうだが、軍兵力を投入して憲法機関の国会を無力化しようとしたのは民主主義の根幹を害する重大な反憲法的な行為だった。しかも国会で銃器の使用と発砲まで指示したのが事実なら決して容認できないことだ。現場指揮官が慎重に対処して銃器使用などによる人命被害がなかったのは本当に幸いだ。