光州在住のパクさん（５１）とキムさん（２６）も一緒に旅行に出て事故に遭った。ニュース速報を見て空港に来たキムさんの友達は「母親と二人で旅行に行くと言って、昨夜『もう出発する』というカカオトークをやりとりしたが、まだ連絡がない」として地団太を踏んだ。

木浦（モクポ）に住んでいたクォンさん（５５）も妻と旅行に行ったが、帰ることができなかった。今年修学能力試験（大学入試）を受けた娘は、学業のためソウルに離れて暮らした。娘など家族がすぐに来られず、光州に住むクォンさんの軍隊同期など友達が空港を先に訪れた。友達のキムさんは「２１日の忘年会で会ったのが最後だった。友達にバンコクに旅行に行くという話をしたというが、わずか数日前のことで信じられない」と話した。

一緒に事務官（５級）に昇進した道教育庁所属の公務員も死亡者リストにあった。全南教育庁関係者は「２０１９年に事務官に昇進した同期３人を含め、計５人の事務官が死亡したことが確認した」とし、「全て公務目的ではなく個人的な理由でバンコクを訪問したので具体的な現況は確認している」と話した。同期会の一環としてバンコク旅行に行った人もいて事故に遭ったという。

墜落した旅客機は済州航空が８日から務安空港からタイのバンコクに週４回運航する定期便であることが分かった。全南道庁関係者は「２０２２年１２月にタイと協約したチャーター機ではなく、旅行会社から観光客を募集したことが把握された」と説明した。

死亡者のうち３４人は、光州のある旅行会社の商品を通じて旅行に出かけたことが分かった。この中には和順（ファスン）郡の前現職公務員７人と還暦を記念してバンコクに行った友達なども含まれた。旅行会社の運営者チェさん（６６）の兄は「弟が小さい会社を運営していたため、本人がガイド役で顧客を連れて行って事故に遭った」と話した。これには、全羅南道和順郡現職公務員３人と退職者５人の会メンバー８人と、還暦旅行に出かけたチョンさん（６０）と友達も含まれている。

２０２１年生まれのコくん（３）と２０１９年生まれのチョンちゃん（５）を含め、未成年搭乗客１４人は近くの座席に名字と予約番号が同じ一家族と推定される人が多く、家族単位の旅行で行ったものと推定される。今年、修学能力試験を終えた高校３年生の生徒と弟を含めた家族もいた。

この日、全羅南道教育庁は和順地域の高校に在学中だったＡ君（１８）とＢ君（１６）兄弟も搭乗者リストに含まれたと明らかにした。今年、高校３年生だった兄と１年生の弟が、父親（４３）らと旅に出たという。身元が確認された人の中には木浦（モクポ）所在の小学生もいた。

「娘・婿・孫と親孝行観光」「大学入試を終えて」…務安空港を覆った泣き声（１）