【コラム】政治改革だけが根本的な解決策=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.12.14 12:03
経済規模世界10位圏の民主主義先進国、世界で歓迎されるK(韓国)文化、K原発、K防衛産業、世界10位の政府開発援助提供国…これが我々が考える韓国だった。ところが尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の非常戒厳宣言でこれらすべてがどれほど脆い政治的基礎の上に立っていたのか、その実情が天下に表れた。独善的な大統領の致命的な過ちで国民全員が裸の王様のようになった。「民主主義」と「自由」を叫びながら最も「非民主的」に国民の「自由」を毀損したため、彼は弾劾されなければいけない。しかし同時になぜこのようなことが起こるしかなかったのか、冷静に考えてみる必要がある。そうしてこそ危機の反復を防げるからだ。
尹大統領は正誤、黒白の観点で世の中を見る検事の世界観を越えられなかった。狭い人脈中心の人事に、激怒を繰り返して参謀が正しいことを言えなくなり、公私を区分できない姿を見せた。何よりも国民と野党を対話と妥協で一つにする政治的能力を全く発揮できなかった。いや、検事的な世界観のためにそのような必要を感じなかったのだろう。その結果、与党はいくつかの選挙で連続して敗れた。しかし彼は民心離反の兆候を無視する態度で一貫した。これに国民はさらに怒り、これがこの春の総選挙で与党の惨敗を招いた。尹大統領はその時点で自身の国政スタイルを大きく変えなければならなかった。国民に近づいて意思疎通をし、政策を随時説明し、スキャンダルには心から謝罪し、主権者である国民の心をつかむために努力するべきだった。ところがとんでもなく戒厳令を宣言し、全国民を敵に回してしまった。