【コラム】緊張の冬、韓国とフランスの民主主義が試される(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.12.10 14:57
2024年12月3日のソウル、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が野党の「反国家的活動」を理由に戒厳令を宣言し、軍兵力を国会周辺に配置した。一部の議員との衝突までが発生し、韓国の民主主義は深刻な危機に直面した。しかし国民的な反発と国会出席議員の全会一致決議で戒厳令は6時間後に撤回された。これは市民社会と憲法制度の作動が民主主義を守ったことを見せると同時に、大統領の権限の過度な集中と政治的危機管理体系の根本的な脆弱性を表した。
2024年12月4日のパリ、政治的な大混乱が生じた。バルニエ首相が率いるフランス内閣が、国会で不信任案が通過したことで崩壊した。緊縮政策をめぐる左右極端勢力の反発が主な原因だった。6月の欧州議会選挙当時、議会を解散して政治的な賭けに出たマクロン大統領は「左右極端勢力が混乱を選択した」と批判しながら新首相を任命し、予定通りに任期を終えると明らかにしたが、政治的な孤立はさらに深まった。