テスラのイーロン・マスク最高経営者（ＣＥＯ）と彼の支持者たちが、マスク氏に対するテスラ補償案が無効だと判決した判事に非難を浴びせた。

２日、デラウェア州の裁判所のキャサリン・マコーミック判事は、当日の株価基準で１０１５億ドル（約１０８億円）に達するテスラのＣＥＯ株式買収選択権（ストックオプション）補償案が適法でないと判決した。

これを受け、マスク氏は当日夕方、Ｘ（旧ツイッター）に該当判決を指して「絶対的な腐敗」と非難した。

その後、マスク氏の支持者たちはマコーミック判事の写真を掲示し共有し、「やばい」「直ちに判事職から退かせなければ」「完全に邪悪だ」「この判事は監査を受けなければならない（ａｕｄｉｔｅｄ）」「彼女を監獄に送ろう」などの非難のコメントを書き込んだ。

Ｘを所有しているマスク氏は、このプラットフォームで２億６８０万人のフォロワーを保有している。

韓国で「マネーツリーお姉さん」と呼ばれるテスラの主要投資家キャシー・ウッド氏はＸに「テスラの判決を見ると、デラウェアの判事マコーミック氏は最悪の運動圏判事（ａｎ　ａｃｔｉｖｉｓｔ　ｊｕｄｇｅ）」と書いた。

マコーミック判事はこれまでテスラの小口株主リチャード・トネッタ氏が２０１８年に決定されたマスク氏の補償パッケージに反発して提起した訴訟を引き受け、審理してきた。１月に初めて該当補償案が適法でないという決定を暫定的に下した。

その後、テスラ理事会が該当ＣＥＯ補償案を再承認する案件を今年テスラの定期株主総会に上程し、６月株主投票を通じて通過すると、マコーミック判事に再考を求めたが、マコーミック判事はこれを受け入れずに再び同じ判決を出した。

テスラ側は、このような判決が出ると、直ちに控訴するという意志を明らかにした。

法曹界の一部では、マコーミック判事が１月の暫定判決以来、テスラの支持者から強い批判を受けたにもかかわらず、彼らの圧力に屈しなかったことに賛辞を送っているとブルームバーグ通信は報じた。

テュレーン大学法科大学院のアン・リプトン教授は「マスク氏の多くの支持者と追従者は彼のような経営者が制約を受けてはならないと信じている」として「だが、マコーミックの判決はデラウェア法に合致するものであり、マスク氏も他の企業と同様に待遇されなければならない」と指摘した。