【社説】経済政策の不確実性が高まっている…リスク管理に万全を期さねば=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.11.07 13:28
トランプ前大統領が当選し、輸出中心の韓国経済に暗雲が立ち込めている。トランプ氏が強力な保護貿易主義と自国中心主義を公言してきたためだ。トランプ氏は全面的に中国との貿易関係を縮小・断絶する「デカップリング(de-coupling)」を公約した。商品貿易に6割の高率関税を課し、金融投資・研究開発など中国との全般的な交流を抑制する内容だ。中国が韓国の最大交易国であるだけに、米国牽制で中国完成品の米国向け輸出が減れば、中国に中間財を輸出する韓国には否定的だ。
トランプ氏の自国中心主義は、韓国など対米黒字国に向けた露骨な通商圧力として現実化する可能性が大きい。韓国の米国向け貿易収支の黒字は昨年過去最大の444億ドル(約6兆8500億円)で、今年1-9月にも399億ドルを記録した。対外経済政策研究院(KIEP)は、トランプ政権第2期で韓国に2割の普遍関税を課せば、米国向け輸出額は304億ドル、全体輸出額は448億ドル減少すると推算した。常識では予想できないトランプ氏の発言前歴から見て、韓米自由貿易協定(FTA)の改正や再交渉の可能性も排除できない。韓国の国益を守るために少しの揺れも許されない。