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ロシアには派兵、米国にはICBM挑発準備…金正恩の危険な賭け(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.31 08:37
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北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの発射準備を終えたと、情報当局が判断した。ロシアに軍を派兵する危険な賭けを敢行している北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、米大統領選挙を控えて米本土打撃が可能な長距離ミサイル挑発カードに触れながら本格的に動き始めている。

国会情報委員会の野党幹事である朴善源(パク・ソンウォン)共に民主党議員は30日、国防情報本部に対する国政監査後のブリーフィングで「(軍は)北とロシアの軍事協力のうち宇宙発射体(SLV)技術での軍事協力を最も現実的で実質的な内容と判断している」とし「ICMB級長距離弾道ミサイル発射準備は終わったとみられる」と明らかにした。

 
与党幹事の李成権(イ・ソングォン)国民の力議員は「ICBMのTEL(移動式発射台)は特定地域に配備された状況」とし「米大統領選挙を狙って11月にICBMの再進入技術を検証する発射が行われる可能性がある」と話した。

◆ロシアの支援でICBM技術進展なら「レッドライン」

固体燃料基盤のICBM「火星18型」の場合、TEL上に結合した円筒形発射管(キャニスター)から発射する。いつでも奇襲発射が可能であり、金正恩が決心すれば1、2日以内に発射できるというのが軍の判断だ。

軍関係者によると、北朝鮮は5月に失敗した軍事偵察衛星2号機打ち上げと関連して地上エンジン試験も継続している。金正恩が今年中に3基の偵察衛星追加打ち上げ目標を立てただけに、年内に少なくとも一度は追加の打ち上げをすると、軍は予想している。ただ、発射場所の平安北道鉄山郡東倉里(ドンチャンリ)、西海(ソヘ)衛星発射場で発射体の起立や燃料注入などの「発射」兆候はまだ捕捉されていないという。

今回、北朝鮮が偵察衛星やICBMを発射して技術進展の結果につながる場合、過去とは次元が変わることになる。北朝鮮軍派兵および武器支援にロシアが反対給付をした結果とみる余地が大きいからだ。失敗はしたが、5月の衛星打ち上げ当時にはロシアがエンジンをまるごと提供したことが明らかになった。今回も似た方式や追加の技術移転の可能性が存在する。

これは近いうちにいかなる形であれ政府の対応が避けられないという意味でもある。政府は「実効的・段階的措置」を標ぼうしているが、ロシアが戦略武器に関連する技術を移転したとすれば、言葉だけで警告して済ませることはできないからだ。これを知らないはずがない金正恩が一線を行き来しながら「チキンゲーム」をする様相だ。

◆大統領室「ロ朝協力で偵察衛星改良中」

実際、偵察衛星技術の改良は、韓国をのぞく「北朝鮮の目」が開かれるということだ。金正恩が昨年11月の「万里鏡1号」打ち上げに成功した後、「万里を見下ろす目と万里を叩く強力な拳を同時に手に握った」と意味を付与した理由だ。

大統領室の関係者は「ロシアと北の間で行き来した人員、戦略的協力事案などを比較してみると、その間に進展して改良された偵察衛星が準備されたと理解している」とし「衛星打ち上げに成功する場合、北の偵察・探知能力が強化されるということであり、我々の安全保障に対する危害要因」と話した。

ICBM完成に向けて北朝鮮は大気圏再突入体関連の技術と多弾頭(MIRV)・ポストブーストビークル(PBV)技術などを必要としている状況だ。ロシアはこれに関連して世界的に先導的な技術と部品・素材を確保している。このうち大気圏再進入技術の場合、まともに検証するには30-40度の正常角度の発射試験が必須だ。

統一研究院のホン・ミン研究委員は「北が正常角度発射で再進入技術を誇示する場合、米国本土に対する報復能力を検証するという意味もある」と説明した。

ただ、ロシアがこうした核心ICBM技術まで移転するのは時期尚早という見方もある。国防大のクォン・ヨンス名誉教授は「金正恩がICBMを発射する場合、高角で発射して多弾頭関連の技術を検証するのが実益が大きい」と予想した。

大統領室の関係者は「ICBM技術も多様だが、大気圏再進入技術までもロシアと議論しているかはまだ確認されていない」と話した。

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