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守勢のハリス氏は固定支持層引き締め…攻勢のトランプ氏はニューヨークで浮動層獲得

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.28 16:58
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米国大統領選挙を9日後に控えた27日、ハリス副大統領とトランプ前大統領は正反対の動きを見せた。ハリス氏は最大の勝負所であるペンシルベニア州を訪れて黒人有権者らの固定支持層の引き締めに出た。これに対しトランプ氏は民主党の心臓部であるニューヨークで大規模集会を開いて勢力を誇示しながら浮動層の獲得に出た。

◇ハリス氏、支持層に投票督励

 
ハリス氏はこの日、ペンシルベニア州最大の都市で民主党の牙城であるフィラデルフィアを訪れ、黒人教会、理髪店、書店、土産物店、プエルトリコ食堂などを訪れながら支持層の積極的な投票を促した。

ハリス氏は日曜日のこの日、ある黒人教会の礼拝に参加し、「私たちの子どもと未来のためにどんな国を望むのか。混沌と恐怖、嫌悪の国なのか。自由と正義、憐憫の国なのか」と問い支持を訴えた。礼拝後に記者らと会い「ペンシルベニアは疑いの余地なく(大統領選挙勝利の)カギになるだろう」とした。

7大激戦州のうち最も多い19人の選挙人団がかかったペンシルベニアは今回の大統領選挙の勝敗を決める核心勝負所に選ばれる。フィラデルフィアなどの都市では民主党が強いが郊外と農村では共和党が強い。ハリス氏の立場ではフィラデルフィアのような大都市で民主党支持性向が強い黒人やヒスパニックなど有色人種の投票率を最大限引き上げなければならない。

ハリス氏はこの日午後にフィラデルフィアで行った演説でもペンシルベニアの事前投票が29日に終了するとし、「いまが事前投票すべき時だ。選択はみなさんの手にかかった」と力説した。

◇トランプ氏、MAGA運動参加要求

トランプ氏は民主党の牙城であるニューヨークで数千人が参加する集会を開いて勢力を結集した。「敵陣」の真ん中で党大会クラスの大型イベントを開いたのは最近の支持率調査での上昇の勢いに乗り民主党に失望した無党派・浮動層まで抱き込む拡張戦略の一環とみられる。

トランプ氏はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開かれた演説で「みなさんの投票で11月にわれわれは米国を救うだろう。みなさんが共和党員であれ民主党員であれ、無党派であれ、MAGA(米国を再び偉大に)運動への参加を促す」と述べた。その上で「みなさんはハリス氏に『あなたは米国を破壊した。あなたは解雇だ』と言わなければならない」と話した。

7月の共和党党大会に参加しただけで公式行事に姿を見せなかったメラニア夫人もこの日の集会に参加し、「この都市は世界で最も勇敢な指導者を輩出し、彼らの業績は世界の流れを変えた」としてニューヨーク出身の夫に対する市民の支持を呼び掛けた。

◇トランプ氏、党大会級集会で勢力拡大狙う

この日午後5時ごろに始まった行事には副大統領候補のバンス上院議員とトランプ氏の長男トランプ・ジュニア氏、二男エリック・トランプ氏夫婦、保守論客タッカー・カールソン氏、異種格闘技UFCのダナ・ホワイト代表、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)らが賛助演説者として登壇し党大会を彷彿とさせた。マスク氏はこの席で「みなさんが知っているあのことが起きないようにするためには大きな格差で勝利しなければならない。激戦州だけでなく激戦州と考えられなかった州でも圧倒的に勝たなければならない」と強調した。ニューヨークに居住するキム・ドンソク米州韓人有権者連帯代表は「トランプ氏の大統領就任式をあらかじめ行うかのようなイベントムード」と伝えた。

しかしこの日の行事で支持演説をしたコメディアンのトニー・ヒンチクリフ氏が米自治領プエルトリコを「海上のごみの島」と話すなど人種差別的発言が相次ぎ議論を呼んだ。ハリス氏を「悪魔」「反キリスト」と呼び、黒人やラテン系、ユダヤ系に対する人種差別的発言が続いた。

ハリス陣営はすぐに報道資料を出し「(トランプ氏が普段してきた人種差別的言動を考えれば)今回のことは驚くことでもない」と批判した。トランプ陣営は声明を通じ「今回のジョークはトランプ氏や陣営の見解を反映していない」と火消しに走った。

◇ABC51%対47%…CBS50%対49%

両候補をめぐる状況は依然として誤差範囲内の接戦の様相だ。この日公開されたABCの世論調査の結果、ハリス氏の支持率は49%、トランプ氏は47%だった。投票意向回答者の中ではハリス氏が51%で47%のトランプ氏との格差を4ポイントに広げた。今月の初めの調査では2ポイントだった格差がやや拡大した。

同日公開されたCBSの世論調査では投票意向があるという回答者の50%はハリス氏に、49%はトランプ氏に入れるとした。9月の大統領候補テレビ討論後にCBSの全国単位調査でハリス氏は4ポイント差でリードしたが、1ポイント差に狭まった。

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