ミナミハンドウイルカの子、生まれて次々と死んでいく…済州の海で何が起こっているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.14 16:17
母イルカが力なくぐったりした子イルカを頭に載せて必死に水上に上げようとする。子イルカはすでに息絶えているように見える。それでも子イルカを助けようとして母イルカはもがくように同じ動作を繰り返す。今年、済州(チェジュ)沖で10回ほど目撃された姿だ。済州大学イルカ研究チームのキム・ビョンヨプ教授は「母イルカが初めて出産すると子が息できるように水上に上げるが、その行為を死んだ子にもしている」と説明した。続いて「人間の接近を徹底的に拒否し、腐敗するまで持ち上げる様子は誰かに抗議するようにも見え、非常に複雑で息苦しい」と付け加えた。
今年、同じように済州沖で死んだ済州ミナミハンドウイルカの子は10頭と確認された。2022年までは年に一度見るか見ないかというほどだった。絶滅危惧種である済州ミナミハンドウイルカは全体個体数が120頭余りと少ないうえに、出産も容易ではない。メスのミナミハンドウイルカは妊娠期間12カ月を経て一度に1頭匹だけ出産した後、子イルカを2年間世話する間、新しい子どもを妊娠しない。このような条件で今年子イルカだけで10頭が死んだということは生まれると同時に死んだという意味でもある。