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【社説】幹部の半数が「自分の職業に満足できない」という韓国軍の危機

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.08 17:57
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現在韓国軍で服務する幹部の半分以上が本人の職業に満足できていないことが明らかになった。韓国国防部が野党「共に民主党」の夫勝粲(プ・スンチャン)議員室に提出した軍幹部満足度調査結果によると、1459人が答えた2020年の軍幹部の職業に対する満足度は71.9%だった。ところが昨年の調査では1395人の回答のうち44.9%だけが満足すると明らかにし、3年間で27ポイント急落した。職業の安定性に対する認識は40.1%、将来性に対する認識は27.0%にとどまった。何より自分たちが感じる軍に対する社会的評価が39.9%から12.6%に落ちほとんど最低水準だ。10人中1人だけが軍人の制服に対する自負心を感じているという衝撃的な結果だ。かつて軍が安定した職場で、最も先進的な組織として尊敬を受けた時代とは隔世の感だ。これほどになれば士気で生きる軍の絶対的危機といえる。最後の安保の砦である軍の危機はそのまま国の危機だ。

国防部は兵士らの月給引き上げと服務期間短縮にともなう相対的剥奪感増加を幹部の満足度低下理由に選ぶ。また、劣悪な勤務環境でも短い定年、軍服務に対する否定的な社会的認識も一役買ったという立場だ。それなりにうなずける側面もあるだろうが何より軍当局がこうした状況を自ら招いた側面が大きい。兵士らの服務期間短縮と月給引き上げは大統領選挙のたびに登場する常連公約だ。それなら初級幹部の剥奪感をあらかじめ予想して対策を用意するべきだった。軍自ら幹部に「愛国ペイ」を強要したり待遇を疎かにした側面を否定することはできない。陸軍士官学校の洪範図(ホン・ボムド)の胸像など軍が政治的議論の素材になるようにしたり、軍人としてありえない各種事件・事故が続けて起き社会的好感が落ちたのもやはり軍当局の責任を避けることはできない。

 
米国有数の大学は士官学校出身の予備役にロースクールやビジネススクール入学時に最優先権を与える。軍指揮官としてのリーダーシップと献身を高く評価するためだ。戦争に参戦する隣の軍人の家を訪ねて激励し感謝を伝える。有事の際に自分の代わりに敵軍と戦う軍人に対する尊敬と優遇の表示だ。

北朝鮮の脅威に直面した韓国は特に軍の士気が高くなければならず、尊敬の対象にならなければならない。そうするためには幹部の士気盛り上げに向けた月給引き上げなど処遇を改善し、有事の際の戦争の備えにだけ没頭できる雰囲気を作ることが必須だ。軍当局もやはり無条件で多くの予算を望むより先に、ゴルフボールやベルト、帽子のような各種記念品製作と消耗性コストを減らし、官舎や子女の教育環境拡充など容易なことから手を付けるよう望む。国防部の金竜顕(キム・ヨンヒョン)新長官が必ず解決しなければならない課題が韓国軍の現場での士気だ。

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