－－イスラエルではネタニヤフに対する支持率が上がっているが。

「表面に現れた現象と内在した真実は違うものだ。イスラエルは戦争時、上の人が間違っていても交代しない特徴を持つ国だ。紛争が終わればネタニヤフに対する審判が始まるのは明らかな事実だ。実際、過去１年はネタニヤフの失敗続きだった。わいろなど各種個人不正による司法リスクから脱することはできなかったし、（ハマス襲撃による）安全保障の失敗、ガザ休戦交渉および人質生還にも失敗した。ネタニヤフは人質のことを気にすらしなかった。米国などイスラエル同盟国もネタニアフ交代に出るだろう。ネタニヤフは同盟国に途方もない負担を与え、投資する価値のない人物であるという事実が明らかになった」

－－「ヒズボラを打倒して中東内のパワーバランスを変える」というネタニヤフ首相の公言が実現する可能性があるだろうか。

「ヒズボラ崩壊はありえない。ヒズボラ首長は殉教したが、その体制は完ぺきに維持されている。彼らはレバノン内の有力政党で、政治・経済・社会で最も大きい勢力だ。イスラエルが脅威を与えられるほどの組織ではない。イスラエルがレバノンの国境を越えたのは、ネタニヤフが危機に直面したという意味にすぎない。今、ネタニヤフは自分の首に絞首刑の太いロープをかけて自らそのロープを引っ張っている状況だ」

◇「韓国、パレスチナ人の権利に対して支持を」

－－中東問題解決のために国際社会に伝えたいイランのメッセージは。

「人の道理を守ろうと言いたい。今ガザのパレスチナ人たち、レバノンの民間人たちがどんな人道的危機に直面しているのかを直視し、イスラエルの残酷な行為を中断させなければならない。だが、多くの国がイスラエルを支持することによって罪のない被害をさらに拡大させる結果を生んだ。恥ずべきことだ」

－－韓国が中東の平和のためにどんな役割をすることを希望するか。

「韓国が国連安全保障理事会（安保理）非常任国に選出される時、イランは賛成票を投じた。韓国が国際社会で大きな影響力を持った国であることから、平和と正義のために多くの役割を果たしてほしい。パレスチナ人の権利を支持し、中東地域の非核化に向けた努力をしてほしい。そしてイスラエルがこれ以上周辺国を威嚇できないように圧迫しなければならない」

駐韓イラン大使「ミサイル２００発は最小限の対応、これ以上の報復ない」（１）