【社説】裁判所も「梨泰院惨事は人災」というが、署長だけが責任を負うのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.02 12:01
梨泰院(イテウォン)惨事に関連し、業務上過失致死傷の容疑で裁判を受けてきた李林宰(イ・イムジェ)元ソウル竜山警察署長らに対する法的判断が一昨日あった。ソウル西部地裁は李元署長に禁錮3年を言い渡し、ソン元竜山署112状況室長とパク某元チーム長も有罪と判断した。しかし裁判所は惨事の責任は被告だけに限られないとした。裁判所は「全面的に被告だけの責任とするのは過酷な側面がある」と明らかにした。梨泰院惨事を「国家社会各職域の安全意識欠如がいくつも重なり総体的に作用した結果」と規定した。2022年10月29日夜にハロウィーンを楽しんだ市民159人が命を落として以降、無責任な態度で一貫してきた政府の対応を振り返らせる。
コロナ事態による統制が解除された直後に開かれた行事であるため深刻な混雑が予想されたうえ、惨事の当日午後6時30分ごろから112番通報が続いた。にもかかわらず状況を放置して惨事につながった。「1995年三豊(サムプン)百貨店以降ソウル都心で発生した最大の人命事故」という裁判所の指摘のように、多くの国民が若者たちの死を悲しんだ。政府当局の対応と事後対処の問題の証拠が裁判の過程で如実に表れた。