尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は２６日、「大韓民国を２０２７年までにＡＩ（人工知能）世界三大強国に跳躍するという遠大なビジョンとともに、これを成し遂げるための国家総力戦を宣布する」と述べた。

尹大統領はこの日、ソウル・フォーシーズンズホテルで「ＡＩ大転換、跳躍する大韓民国」を主題に「国家人工知能委員会出帆式および第１次会議」を主宰した。

尹大統領は「ＡＩが国家の力量と経済成長を左右し、経済、安保の核心になる時代に転換される過程」とし「世界主要国家がデジタル覇権競争で勝利するためのＡＩ技術および主導権の先取りに死活をかけている」と説明した。

また、「我が国の命運がかかったＡＩトランスフォーメーション（ＡＸ）を国家人工知能委員会が先頭でリードし、牽引車の役割をする」と強調した。

尹大統領は「国家ＡＩコンピューティングセンターを民・官合同投資で構築し、産業と社会全般にＡＩトランスフォーメーションを促進し、民間のＡＩ分野への投資拡大を牽引する」と述べた。

また、「著作権や個人情報保護規制が、核心価値は守りつつも革新の障害にならないように規制を前向きに改善していく」とし、「研究開発とインフラ、法・制度などすべての分野で緻密な戦略を樹立し、徹底的に履行する」と述べた。

尹大統領は「自由民主主義を脅かすフェイクニュースやディープフェイク技術を悪用した人権侵害事例などデジタル格差にともなう様々な副作用が登場している」と指摘した。

また、「これを国際社会と共に解決するために２０２２年デジタル深化時代の基本方向を提示した『ニューヨーク構想』を始め、昨年９月の国連総会基調演説でデジタル格差解消問題を提起し、『デジタル権利章典』を樹立するなど『デジタル規範』確立の先頭に立ってきた」と説明した。

続けて「これを土台に、５月にはＡＩソウル首脳会議を開催し、安全・革新・包容の３大原則を盛り込んだ『ソウル宣言』を引き出した」と付け加えた。

合わせて「未来ＡＩ半導体市場を席巻しようとＡＩ－半導体イニシアチブを４月から推進しており、韓米首脳会談の成果として『韓米ＡＩワーキンググループ』を運営し、韓米が共にＡＩを合同研究・開発する『グローバルＡＩフロンティアラボ』も開所した」と紹介した。

尹大統領は「さらに努力すればＡＩ三大強国入りは不可能ではなく、挑戦するに値する課題」として「情報化革命を成し遂げたＤＮＡで再び民官が一致すれば、ＡＩ三大強国が可能だ」と強調した。

尹大統領は直接委員長として国家人工知能委員会を率い、いわゆる３大ゲームチェンジャーとされるＡＩに関する国家戦略を直接取りまとめる予定だ。委員会はＡＩ分野の専門家で構成された民間委員３０人や官級政府委員１０人などで構成された。尹大統領は発足式で副委員長にヨム・ジェホ泰齋（テジェ）大学総長を委嘱し、各分科委員長にも委嘱状を授与した。

技術・革新分科委員長として延世（ヨンセ）大学コンピュータ科学科のチョ・ソンベ教授、産業・公共分科委員長としてデジタルプラットフォーム政府委員会のコ・ジン前委員長、人材・インフラ分科委員長としてソウル大学校コンピュータ工学部のキム・ソン教授、法・制度分科委員長としてカン・ミング法務法人トウル代表理事、安全・信頼分科委員長としてＫＡＩＳＴ電算学部のオ・ヘヨン教授を委嘱した。