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「私はトランプが嫌い、暗殺はもっと嫌う」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.09.19 09:58
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「ここは犯罪現場です(This is crime scene)。中に入ってはいけません」。16日(現地時間)、米ロリダ州パームビーチ郡の「トランプインターナショナルゴルフクラブ」の入り口。蛍光色のチョッキを着用した現地警察が中央日報取材陣の接近を防ぎながらこのように伝えた。

トランプ氏を狙った2度目の暗殺未遂事件が発生した翌日から2日間、取材陣が訪れた事件の現場には地域保安官と警察、連邦捜査局(FBI)要員があちこちに配置されていた。パームビーチ国際空港から車で5分ほどで到着するトランプ氏所有のこのゴルフ場では進入路を警察が防いで出入りを統制した。

 
FBI要員らは暗殺未遂犯ライアン・ウェズリー・ラウス容疑者(58)が隠れていた薮の周辺の現場鑑識に集中した。オレンジ色のポリスラインの外側では10チームほどの現地放送が忙しく状況を中継していた。ゴルフ場の入り口付近にあるガソリンスタンドのマートの従業員は「これほど多くの警察と記者がここに集まったのは初めて」と話した。

◆トランプ氏の自宅前、警察が徹底検問

ゴルフ場から車に乗って10分ほどの距離にあるトランプ前大統領の自宅マー・ア・ラゴ・リゾート周辺も状況は似ていた。リゾートに行くために渡る橋の入り口からリゾートの入り口まで警察の検問が3重、4重で行われていた。トラックや乗合車など少しでも確認が必要とみられる車に対しては警察が車両内部の検索を終えた後に通行を許可した。

リゾート正門の周辺には秘密警護局(SS)のマークが鮮明に見える望楼が高いところに設置され、周辺一帯を隅々まで見渡していた。現地警察は「トランプ大統領に対する常時警護は以前にもあったが、今回の暗殺未遂事件直後から警備人員が大幅に増員された」と説明した。

現場で会った地域住民は不安感を吐露した。犬を連れて散歩していたロジャー・フォードさんは「小銃を持った男が12時間以上もこの地域のゴルフ場に隠れていたことを考えるとぞっとする」と話した。ゴルフ場周辺の高校に在学中というカルロスさんは「容疑者が逃走して学校に侵入していればどうなっただろうかと想像した」とし「ここはもう安全地帯ではないという考えになった」と語った。

◆フロリダは共和党、パームビーチは民主党

フロリダ州は2000年大統領選挙当時、民主党のアール・ゴア候補に痛恨の敗北を抱かせた超激戦地だった。アール・ゴア氏は当時、共和党候補のジョージ・W・ブッシュ氏に全国得票数ではリードしていたが、選挙人団25人がかかるフロリダ州でわずか1784票差で敗れた。勝者総取り方式を採択したフロリダ州の選挙人団をすべて獲得したブッシュ氏が当選した。得票率は48.84%(ゴア)対48.85%(ブッシュ)と0.01ポイントの差だった。

このため全面的な手作業による再確認の声が出てきたが、連邦最高裁がこれを認めずブッシュ氏の当選が確定した。大統領選挙の勝敗を分ける激戦州だったフロリダはその後の大統領選挙では共和党が1-5%差で優勢を維持し「レッドステート」(共和党優勢地域)となった。

ただ、今回の事件現場のパームビーチ郡はフロリダ州とは異なる。ソウルの10倍の広さのパームビーチは民主党支持性向が相対的に強い中産層と大卒者以上の比率が高いうえ、伝統的に民主党支持層と見なされるヒスパニックと黒人の比率が高まり全体人口の40.6%(2020年基準)に達する。2020年の大統領選挙でも民主党のジョー・バイデン候補が55.97%を得票し、共和党のトランプ候補(43.21%)を上回った。

「私はトランプが嫌い、暗殺はもっと嫌う」(2)

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    2024.09.19 09:58
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    トランプ前米大統領暗殺未遂事件が発生した翌日の16日(現地時間)、容疑者が隠れていたフロリダ州パームビーチのトランプインターナショナルゴルフクラブの入り口で警察が外部者の進入を統制している。 パームビーチ=キム・ヒョング特派員
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