【社説】核兵器施設公開で国際社会を脅迫した北朝鮮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.09.15 13:23
北朝鮮が核弾頭に使う高濃縮ウラン(HEU)の製造施設を史上初めて公開し波紋を起こしている。米国大統領選挙を50日ほど前にしたタイミングで前例のない秘密核施設公開を通じて国際的に核保有国の位置付けを固め、米国の次期政権を圧迫しようとする意図とみられる。ベールに包まれていた核施設が初めて公開され、北朝鮮の核が実存的脅威としてさらに近づいただけに北朝鮮の意図を正確に読み取って緻密な対策を用意すべき時だ。
北朝鮮の宣伝メディアはきのう、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が核兵器研究所と武器級核物質生産施設を現地指導し、武器級核物質生産を増やすための重要課題を提示したと伝えた。金委員長は「すでに完成段階に達した新型遠心分離機導入事業も計画通りに推進し、武器級核物質生産の土台を一層強化せよ」と指示した。北朝鮮は2010年に米国の核物理学者のジークフリート・ヘッカー博士を招いて平安北道寧辺(ピョンアンブクド・ヨンビョン)の核施設の一部を見せたりしたが、対外的に公開することはなかった。今回公開された核施設はこれまで米国情報当局が指摘してきた平壌(ピョンヤン)南東の降仙(カンソン)団地という分析が出ている。