ＡＤＯＲ（アドア）前代表のミン・ヒジン氏がＡＤＯＲ社内理事再選任のための仮処分申請を提出した。

ミン氏側は１３日、ＡＤＯＲ臨時株主総会の招集とＡＤＯＲ社内理事再選任を請求する仮処分申込書をソウル中央地方法院（地裁）に提出したと明らかにした。ミン氏をＡＤＯＲ理事に再選任した後、代表理事に選任するよう求める趣旨で行われた仮処分申請だ。

ＡＤＯＲは先月２７日に理事会を開き、ミン氏を解任した後、キム・ジュヨンＡＤＯＲ社内理事を新任代表理事に選任していた。

ミン氏側は代表理事解任は株主間契約に反するものだとし、裁判所の議決権行使禁止仮処分決定にも反する決定だと反発した。

ミン氏側は株主間契約によってＡＤＯＲの代表理事と社内理事として５年間の任期が保障されていると再度主張した。ＨＹＢＥ（ハイブ）がミン氏を解任したのは株主間契約と代表理事任期を保障するように命じる裁判所の仮処分決定に反しているとも批判した。

ミン氏側は「ＨＹＢＥはミン氏の任期が２カ月も残っていない状況で、何の根拠もなく株主間契約が解約されたと一方的に主張している」とし「ＨＹＢＥは持続的な契約違反行為と業務妨害、名誉毀損や侮辱などをやめてＡＤＯＲとＮｅｗＪｅａｎｓ（ニュージーンズ）の未来のための合理的な経営判断をしてほしい」とした。

ＡＤＯＲ側は先月の理事会で「ミン氏は代表理事からは退くが、ＡＤＯＲ社内理事職をそのまま維持する」とし「ＮｅｗＪｅａｎｓのプロデューシング業務もそのまま引き受けることになる」と伝えた。続いて「ＡＤＯＲ内部組織も制作と経営を分離することになる」とし「これは（ＨＹＢＥ内の）その他すべてのレーベルに一貫して適用されてきたマルチレーベル運用原則だったが、これまでＡＤＯＲだけ、例外的に代表理事が制作と経営をすべて総括してきた」とした。

だが、ミン氏側は「今回の解任決定は株主間契約と議決権行使禁止仮処分決定に正面から反する違法な決定」としながらプロデューシング業務を担当させると一方的に通知したものだと反発した。

一方、ＮｅｗＪｅａｎｓは１１日、緊急ライブ配信を通じてＨＹＢＥに対する不満事項を挙げて「ミン・ヒジン氏が代表の経営とプロデューシングが統合されたＡＤＯＲに戻してほしい」と要求した。ＮｅｗＪｅａｎｓはこの中で２５日を期限として設定した。

一方、ＨＹＢＥはミン氏に対して株主間契約解除を通知して、７月裁判所に株主間契約解除確認の訴訟を起こした状態だ。

株主間契約が消えればミン氏に約束された１０００億ウォン（約１０６億円）台の巨額のプットオプションもなかったことになる。ミン氏が４月の記者会見で「じっとしていても１０００億ウォンが入ってくる」と話したその部分だ。