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「10カ月間にガザ地区で4万人死亡」…イスラエル・ハマス休戦交渉は難航

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.08.17 10:23
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中東事態に安定の兆しが見えない。パレスチナの武装組織ハマスが昨年10月にイスラエルを奇襲攻撃をしてから続いているガザ地区戦争で約4万人が死亡したと推定されている。イランがイスラエルに対する「報復攻撃」を宣言して緊張がさらに高まっている中、イスラエル-ハマス間の休戦交渉も全く進展がない状況だ。

事実上ハマス傘下組織のガザ保健省は15日(現地時間)、「(今回の戦争で)イスラエルの攻撃で住民4万5人が死亡、9万2401人が負傷した」と主張した。戦争前のガザ地区の住民が220万人という点を考慮すると、死傷者が全体人口の約6%にのぼるということだ。死亡者数は未確認の遺体と死亡者の家族から申告された件数を合わせた数値という。ガザ保健当局は「イスラエルの空襲で建物の残骸に埋もれた遺体は集計に含まれなかった」とし「追加の死亡者は1万人に達するかもしれない」と伝えた。

 
英ガーディアンは「現在まで身元が確認された死亡者およそ3万人のうち2万人以上は子どもと女性、高齢者、医療関係者であり、死亡者の大半は民間人と推定される」と報じた。野戦病院担当局長アルハムス博士は「病気と飢え、医療体系の崩壊など間接的な影響で死亡した人は含まていない」とガーディアンに説明した。

一方、イスラエル外務省はガザ地区の死傷者数は「ねつ造されている」と反論した。イスラエル国防軍(IDF)のハガリ報道官は15日、「これまで1万7000人を超える(ハマスの)テロリストを除去した」とだけ明らかにした。IDFによると、ガザ地区の戦闘で死亡したイスラエル軍は329人と集計された。

こうした状況で現在カタールで進行中の休戦交渉の結果は中東情勢の安定化と直結するとみられる。イランの関係者が、自国でハマス最高政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が暗殺されたことに対する「血の報復」を宣言したことに関連し、「休戦が報復の程度を下げるかもしれない」と発言したからだ。

2週間以上もイランの報復攻撃がない中、イランの変則攻撃の可能性にも言及されている。ブルームバーグ通信は15日、西側の当局者を引用し、「(イランが)イスラエル北部の港町ハイファの民間インフラ(基盤施設)を狙う可能性がある」とし「しかし民間人死傷者の発生は避けようとするだろう」と伝えた。一部ではイランが4月よりも強力かつ広範囲にイスラエルを攻撃するという見方も出ている。ブルームバーグは「イスラエルの淡水工場や原子炉、または軍基地などを打撃する可能性がある」とし「ミサイルを動員せず、サイバー攻撃をすることもあり得る」と予想した。

イスラエルのネタニヤフ首相とハマスの新指導者ヤヒヤ・シンワル氏は共に主戦論者であるため、休戦交渉の見通しは明るくないという声も出ている。ネタニヤフ首相の立場では、休戦時に連立政権の一つの軸をなす極右派が離脱するおそれがある。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は「ネタニヤフは休戦交渉中に追加要求をしたり、これをメディアに流して交渉チームの運用の余地を制限する形で交渉を妨害したという批判を受けている」とし「シンワル氏もパレスチナ民間人の死亡がイスラエルに対する国際的な非難を招き、自身に有利だと信じている」と伝えた。

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