【コラム】韓日関係にも必要だ、「メタ認知」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.08.07 15:12
先月31日、東京の公演会場。「韓国語」案内と書かれるべきところに「朝鮮語」の3文字が入っていた。世界バレエ界を代表する舞踊家33人を集めた大きな舞台にふさわしく、玄海灘を渡ってきた観客にも配慮するという趣旨は立派だった。しかし翻訳機を使用したのか、韓国語が北朝鮮の朝鮮語になっていた。翌日にはもう修正されていた。迅速な対処に拍手を送るが、最初から直す必要がなければよい。自信を持って「朝鮮語」と書いて貼っていた事実自体が韓日関係の現住所ではないだろうか。お互いよく知っていると思っているが実際は正しく知らないことが多い。
知らないということを知っていることこそが知ることの第一歩だ。言葉遊びのようだが、「メタ認知」の核心を簡単に言えばそうだ。メタ認知とは発達心理学者ジョン・フラベルが1976年に作った用語で、「認知活動に対する反省的、批判的な思考」を意味する。私が何かを知っていることが本当に知っていることなのか、それとも知っていると錯覚していることなのか、批判的に洞察する過程だ。実際は知らないのに知っていると錯覚すること、その錯覚に基づいて他者を定義して判断するのは多くの誤解と不幸の始まりだ。韓日関係も同じだ。