２０２４年パリ五輪に出場したベルギーのトライアスロン代表チームが、試合を翌日に控えて突然棄権した。ベルギー代表チームがチーム員の健康問題のためだと明らかにした中で、一部ではセーヌ川の水質に対する懸念のためではないかという見方が出てきた。



フランスは今回の五輪を控え、大規模な予算を投入してセーヌ川の水質改善作業に乗り出したが、最近パリ上流に降った大雨で再び水質が悪化したという。

４日（現地時間）、ＡＦＰ通信などによると、ベルギーオリンピック委員会（ＣＯＩＢ）は「混合リレー代表チームの一員であるクレア・ミシェルが不幸にも病気になり（混合リレー戦を）棄権しなければならない」と明らかにした。ミシェルは先月３１日、トライアスロン女子部の個人戦に参加した。

トライアスロン個人戦は水泳１．５キロ、サイクル４０キロ、ランニング１０キロのコースで行われた。５日に予定された混合リレー水泳競技もセーヌ川で開かれる。

ＣＯＩＢはミシェルの正確な健康状態を明らかにしていないが、セーヌ川の水質に対する懸念が続く中で出たものだと外信は指摘した。

スイス代表チーム関係者は３日、アドリアン・ブリフォードが先月３１日、男子部個人戦を行った後、胃炎にかかったと明らかにした。

ただ、この関係者はブリフォードの体調がセーヌ川水泳と関係があるかについては「答えられない」とし、他のスイス代表チームの選手たちは腹痛問題を訴えなかったと伝えた。

これに先立って、パリオリンピック組織委員会は大会を控えてトライアスロン選手たちがセーヌ川で泳ぎ、セーヌ川付近を自転車で回り、アレクサンドル３世橋を走る場面を今大会の主要場面として広報した。しかし、セーヌ川の水質問題は最初から足を引っ張った。

２００６年、世界トライアスロン連盟が定めた競技適合基準は、大腸菌１００ミリリットル当たり１０００個、腸球菌１００ミリリットル当たり４００個未満だ。この数値を超えた水で泳げば、胃腸炎や結膜炎、外耳炎、皮膚疾患などを患う可能性がある。

パリ組織委は毎日細菌の数値を点検してきた。しかし、先月２６～２７日の豪雨で水質が悪化すると、組織委員会は２８日と２９日に予定されていた水泳訓練を取り消し、３０日に予定されていた男子部の競技も競技当日になって延期した。

ＣＯＩＢはこの日、パリ組織委を狙ったように「今後、五輪のトライアスロン競技の教訓を得るチャンスにしてほしい」とし、「訓練および競技日数と競技の形態は事前に明確でなければならず、選手たちと支援人材に対する不確実性がないようにする必要がある」とコメントを残した。