韓国医療空白長期化…小児病院、大型病院の救急室になる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.07.22 15:37
10日、京畿道(キョンギド)にあるA小児病院に呼吸困難症状を示す生後5カ月の赤ちゃんが保護者の懐に抱かれて入ってきた。未熟児として生まれたこの赤ちゃんは肺に損傷がある気管支肺異形成症などの基底疾患を持っていた。前日夜から息をしない瞬間が3~4回ほど発生した救急状況だった。A病院の医師は赤ちゃんが瞬時に悪化する恐れがあるという懸念で重症診療施設が充実しているソウルのB上級総合病院に移送させた。
だが、B病院は当座の薬物処置だけを行った後、赤ちゃんを再びA病院に送り返した。「人材が不足していて子どもを入院させるのは難しい」というのが理由だった。A病院長は「当病院は人工呼吸器もなく救急患者を受け入れるのが大きな負担だった。だが、別の大病院を探そうとすると『ピンポンゲーム』のように患者をたらい回しにする格好になるので、悩んだ末に受け入れた」としながらも「このような状況では、赤ちゃんに万一のことが起きるのではないかと思って医療スタッフ全体が戦々恐々とするほかはない」と打ち明けた。