【社説】国際的な恥を招いた韓国国家情報院のアマチュア工作
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.07.18 14:16
米ニューヨークの連邦検察が16日(現地時間)、元中央情報局(CIA)北朝鮮分析官の韓国系韓半島(朝鮮半島)専門家、スミ・テリー米外交問題評議会(CFR)上級研究員を起訴した。非公開を前提に米政府当局から確保した情報をテリー氏が申告せず韓国の情報機関に提供するなど韓国政府のために活動したという疑いだ。米検察側は起訴状でテリー氏を「韓国政府の要員(agent)」とし「韓国政府の指示を受けて活動した」とした。テリー氏が韓国情報要員と会って情報を伝え、その見返りにブランド品のハンドバッグやコート、支援金を受けたと米国側は見ている。一種の「スパイ」行為をしたということだ。テリー氏はこれを否認していて、事実かどうかは見守る必要がある。
しかし米連邦検察がそれなりの「証拠」を確保した可能性も提起される。現代は情報戦争の時代だ。情報収集活動をして命を失ったり想像を超越する方法を動員したりする事例も多い。ところがこの過程で守るべき鉄則は隠密性だ。発覚した場合、情報収集ルート自体が遮断され、国際的な恥につながるからだ。米検察がテリー氏と国家情報院の職員の接触状況を撮影した写真を添付した公訴内容が事実なら、情報収集活動が明るみに出る、あきれるアマチュア工作に違いない。「陰地で働き、陽地を志向する」という国家情報院の院訓が色あせてしまう。