韓国男子バスケットボールがパリオリンピック（五輪）に出場する日本に１点差で逆転勝ちをした。百戦老将、安俊浩（アン・ジュンホ）監督（６８）が率いる韓国代表は５日、東京の有明アリーナで行われたＳｏｆｔＢａｎｋ　ＣＵＰ　２０２４（韓日戦２連戦）第１戦で日本に８５－８４で勝利した。韓国は国際バスケットボール連盟（ＦＩＢＡ）世界ランキング５０位で、日本（２６位）を大きく下回る。日本はパリ五輪本戦に出場するが、韓国は脱落した。客観的な戦力で韓国は日本に劣る。しかも韓国は平均年齢２４歳と、若い選手を中心に代表チームを構成した。

一方、日本は今月末に開幕するパリ五輪本大会に出場する代表メンバーで臨んだ。今回の試合は事実上、日本の五輪出征式を兼ねている。日本代表で現役の米プロバスケット（ＮＢＡ）選手の八村塁（ＬＡレイカーズ）と渡邉雄太（メンフィス）はこの日ベンチに座っていたが、富樫勇樹、比江島慎など主力選手と帰化選手ジョシュ・ホーキンソンが出場した。

今回の勝利は安監督の指導力と用兵術が光った。安監督は１月に韓国代表チームの新しい指揮官として１３年ぶりに現場指導者に復帰した。心配は多かった。現在、バスケット男子代表は最悪の沈滞期を迎えていたからだ。昨年９月の杭州アジア競技大会では控え選手が中心の中国・日本に敗れ、過去最悪の７位に終わった。今年はパリ五輪出場権を逃した。安監督は「私は若くないが『若いバスケット』をすると自負している。最近のトレンドは速いバスケットだが、攻守転換の速度をさらに高める」と宣言し、果敢な世代交代を断行した。「選手を見る目」が卓越して適材適所に起用する能力が優れているという評価を受けてきた安監督は、まず２０代前半の若い選手を抜てきして核心の役割を任せた。

安監督が率いる代表チームは以前とは違うチームに変貌した。安監督の代表チームのデビュー戦であり、アジアカップ予選Ａ組初戦だったオーストラリア遠征では接戦の末、７１－８５で敗れた。オーストラリアは世界５位でアジア最強のチームだ。完敗が予想されたが、韓国はむしろ第２クォーター終了３分前まで３３－２０と１３点もリードしていた。２戦目はタイ（９１位）に９６－６２で完勝した。韓国は予選の初勝利、安監督は代表監督デビュー初勝利を挙げた。安監督の韓国代表チームは強く団結した。ベテラン選手が抜けても競争力が生じた。

この日もガードのイ・ジョンヒョン（２５、ソノ）は３点シュート６本を含む２７得点、４リバウンド、４アシストと大活躍した。決勝点の主人公となったセンターのハ・ユンギ（２５、ＫＴ）は１５得点、７リバウンドをマークした。両選手ともに安監督が発掘した世代交代の主役だ。日本は五輪を控えて先月オーストラリアと２度の評価試合を行うなど実戦感覚を維持してきたのに対し、韓国は２０２３－２４シーズン終了後に休養し、先月２９日に招集されて短期間の練習しかしていない。

安監督は電話インタビューで「ソ・ドンチョル・コーチと選手たちが最善を尽くしたことで勝利できた」とし「２戦目も最善を尽くして良い結果を出せるよう努力する」と明らかにした。韓国と日本の第２戦は７日午後７時３０分に同じ場所で行われる。