【社説】医学部増員反対が患者の生命より重要なのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.06.18 11:58
ソウル大病院の教授が昨日から集団休診に入った。先週、全教授967人のうち54.7%の529人が休診に賛成し、相当数が昨日参加した。教授は患者らに電話とメッセージで診療日程の延期を通知した。診療日に合わせてすべての日程を調整しながら数カ月間も待ってきた患者の事情を考慮しない行動だった。ソウル大病院教授非常対策委員会側は「応急・重症・希少疾患患者に対する治療は維持される」と明らかにした。しかしソウル大病院を訪れる患者は重い病気でないケースがほとんどない。抗がん治療が1カ月延期されたという患者の「腎臓がんステージ4が重症でなければどういう患者が重症なのか」という絶叫が現場の状況をそのまま見せている。抗がん治療検査で超音波は省略し、血液で電解質数値が確認されず、患者が不安を感じているのが実情だ。
ソウル大病院の教授は国家最高病院の医師として多くの直接・間接的な公的支援を受けてきた。今年の政府出捐金だけでも6129億ウォン(約700億円)にのぼる。最高の専門家集団として名誉が尊重されてきた。それだけに集団利益よりも医療の公共・公益性を優先して考慮するだろうという社会的な期待が大きかった。にもかかわらず真っ先に患者のそばを離れる姿は残念でならない。