<インタビュー>韓国初代宇宙航空庁長「ニュースペース、サムスン・現代自動車のような大企業の参加も期待」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.21 16:13
局面が変わりつつある。最近になって人工知能(AI)が人類の生き方を根底から揺さぶっているように、宇宙もまた同じような勢いがある。宇宙は今や選択ではなく必須になった。宇宙の起源のような純粋科学の探求や国力誇示の対象を越えて先端未来産業を興すプラットフォームとして位置づきつつあるためだ。いわゆる「ニュースペース(New Space)」時代の到来だ。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も先月13日、慶尚南道泗川(キョンサンナムド・サチョン)で開かれた大韓民国宇宙産業クラスター発足行事に出席して「世界が激しい宇宙競争を繰り広げているのは、宇宙に国家の未来や人類の未来がかかっているため」としながら「遠くない未来には宇宙経済を先導する宇宙大国が世界を主導するだろう」と述べた。宇宙経済の規模は2040年2兆7000億ドル(約422兆円)に達するとみられる。
27日、これまで多くの問題を抱えていた大韓民国宇宙航空庁(KASA・Korea AeroSpace Administration)が発足する。初代宇宙航空庁の首長は、ソウル大学航空宇宙工学科の尹寧彬(ユン・ヨンビン)教授(61)だ。「大韓民国初代宇宙航空庁長」というタイトルのうち「初代」が象徴するものは重い。ニュースペース時代の韓国宇宙政策を率いる組織を誰がどのような哲学で構成するかによって、韓国の宇宙産業や研究の方向性、競争力が変わるためだ。研究・開発(R&D)の不毛地だった1960年代科学技術の発展と産業化の礎石を置くという信念と決断力で、韓国科学技術研究院(KIST)を7年間率いた初代院長の崔亨燮(チェ・ヒョンソプ)氏(1920~2004)の役割が脳裏に浮かんだ。