イランのマンスーリ副大統領は２０日、ヘリコプター墜落事故でライシ大統領の死亡を確認したとロイター通信が報道した。報道によるとマンスーリ副大統領はこの日、ソーシャルメディアのＸへの投稿でこのように明らかにした。

イラン政府もライシ大統領がヘリコプター墜落事故で死亡したことを正式に確認した。ＡＦＰ通信によると、イラン内閣はこの日午前の声明で「国政は支障なく運営されるだろう」としながらこのように明らかにした。

これとは別にロイターは匿名のイラン当局者の話としてライシ大統領とアブドラヒアン外相の死亡を確認したと伝えた。

救助隊は月曜日未明からヘリコプターの残骸に到達するため努力した。救助隊はアゼルバイジャン東部国境地帯で悪天候と険しい地形で救助作業は困難を極めた。

イラン赤新月社のコリバンド代表は「残骸を発見したが状況は良くなさそうだ」と国営テレビとのインタビューで話した。

ライシ大統領は最高指導者のハメネイ師に次ぐ事実上のナンバー２だ。ライシ大統領の死亡でイスラエルとハマスの戦争などで対立が続く中東情勢に変数が加わった。シーア派の盟主であるイランで予期しない状況が発生し中東情勢の計算は複雑になった。後継者選びの過程で権力闘争が再演される可能性も提起される。

米ホワイトハウスはジョージア州を訪問しているバイデン大統領はこの事故について報告を受けたという。米国務省も関連報道を注視していると明らかにした。

ライシ大統領は前日、イラン北西部の東アゼルバイジャン州で開かれたダムの竣工式にアゼルバイジャンのアリエフ大統領とともに参加した帰路に事故に遭った。ライシ大統領が搭乗したヘリコプターは濃霧と豪雨など悪天候の中を飛行して東アゼルバイジャン州中部の山岳地帯に墜落したという。

ヘリコプターにはライシ大統領、アブドラヒアン外相、東アゼルバイジャン州知事、操縦士、警護員ら９人が乗っていたとイラン革命防衛隊が運営するメディアが伝えた。

トルコのアナドル通信は２０日、現地で捜索中の自国のドローンが墜落したヘリコプターの残骸と推定される熱源を発見し、イラン当局と座標を共有したとＸを通じて明らかにした。