孫正義氏、LINEヤフーに欲心…ソフトバンク技術力落後克服、AI覇権確保の「二兎」追う(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.05.18 10:27
LINEヤフーを通じてグローバルAI市場進出にも弾みをつけることができる。LINEメッセンジャーは日本のほか東南アジアでも人気があり、世界約2億人の使用者に関するデータを確保した。ソフトバンクは生成型AI部門で日本企業のうち最大規模の投資を続け、チャットGPT開発会社OpenAIと昨年パートナーシップを構築した。子会社ARMを通じてAI専用半導体を開発する一方、2026年までには欧州、アジア、中東などにデータセンターを設立することにした。漢陽大のクァク・ジェウォン客員教授は「今までの動きを見ると、孫会長はAIを通じてほとんどすべての産業分野を掌握できると見ているようだ」とし「AIに対する彼の野心が最近の動きとも関係している」と話した。
グローバル市場での相次ぐ投資失敗による焦りが孫会長を動かしているという解釈もある。孫会長は2017年に設立したビジョンファンドを通じたベンチャーキャピタル(VC)でも名声を得た。卓越した判断で世界各国ベンチャー投資で成功して投資金を回収し、ソフトバンクの資本力と影響力を同時に高める好循環構造を形成した。しかし2020年代に入って海外ベンチャー投資の実績は明確に悪化した。孫会長が大規模投資をしたウィーワークは昨年、米連邦裁判所に破産保護を申請した。ウィーワーク投資だけで140億ドル(約2兆1700億円)以上の損失を出したと推定される。