ＡＤＯＲ（アドア）のミン・ヒジン代表が外資系証券会社のアナリストＡ氏と経営権奪取に関する議論を進めたというＨＹＢＥ（ハイブ）の主張に対して事実ではないとして反論した。



ミン代表側は１６日、公式コメントを通じて「ＡＤＯＲ副代表はＨＹＢＥのミーティングを控えてランチを共にしただけなのにまるでＡＤＯＲ売却のための別途の投資家ミーティングのように見せかけるのは明白なうそ」としながら「ＨＹＢＥは不必要な嫌がらせと問題提起をやめてほしい」と明らかにした。

ＨＹＢＥは１４日、金融監督院にミン代表、Ｓ副代表とともにした外資系証券会社所属のアナリストＡ氏を資本市場法違反容疑で調査を要請するという内容の陳情書を提出した。

Ａ氏はＨＹＢＥに対して買収あるいは売却意見報告書を提出するアナリストで、ＨＹＢＥはＡ氏がＡＤＯＲ経営権を巡る葛藤に関与したとみている。

Ａ氏は先月１７日に訪韓した外資系投資家に対して、ＨＹＢＥミーティングに先立ちＡＤＯＲ経営陣と別途ミーティングを斡旋（あっせん）したという。

ミン代表はこれについて「該当アナリストは増資や売却など一切の経営権奪取と関連した検討意見を提供したことがない」とし「Ａ氏が行ったミーティングは『国内のＫカルチャー投資誘致のための多数の上場・非上場企業ミーティング』で、韓流企業と産業成長の展望を経験してソウルのグルメ店訪問などが含まれたプログラム日程の一つだった」と説明した。

また、食事の席でもＡＤＯＲの２０２３年実績を基に一般的な対話をしただけで、増資や売却などの話は全くなかったと反論した。

ミン代表側は「ＨＹＢＥが８０％の株式を保有していてＡＤＯＲに対しては別途の投資方法がないということは誰もが知る事実であったため話を交わす主題にもならなかった」と説明した。

また、Ａ氏は該当の食事以降、ＨＹＢＥのパク・ジウォン代表理事とのミーティングでＡＤＯＲ副代表と食事をしたという事実を明らかにしたとも主張した。

ミン代表は「手続きと内容上で問題がない私的な食事の席ですら『経営権簒奪』『監査』という単語だけつければ事後的に非常に不純なものに化けるあきれたことが毎日繰り返されている」と明らかにした。

ミン代表側はＡ氏と株主間契約を議論する過程で内部機密情報を流出したという主張についても反論した。ミン代表は外部諮問社を通じて株主間契約を検討するよう求めるパク代表理事の勧誘にしたがってＡ氏と接触し、一般的な見解の交渉助言を受けたということだ。

ミン代表は「ＨＹＢＥとレーベル間の利害が相反する状況で、ＡＤＯＲではこれを検討する自主的な法務・財務組織がなかったため、古い知人だったＡ氏に契約書の検討をお願いした」と説明した。

続いて「『ＨＹＢＥの立場で協議案を受け入れるようにするためには、どんな名分が必要なのか』などに対して公開された情報を基に助言を受けた」とし「機密情報の流出や重大な営業機密の流出とはかけ離れている」と主張した。

あわせて「現在起きている状況を見ると、ミン・ヒジン代表を解任することと同時に信望を失わせて社会的に葬り去ろうとすることがＨＹＢＥの第一の目標であることが確実に感じられる」とし「ＨＹＢＥはミン代表の周囲にいる人々に対する『ホコリ叩き式』の疑惑提起および想像に基づく作り話行為を止めてほしい」とした。

だが、ＨＹＢＥはミン代表が明らかにした内容が「経営権奪取謀議」の証拠だとして対抗している。

ＨＹＢＥはこの日コメントを出して「投資業界従事者との具体的な対話は経営権奪取が私的な話であれば進めることができない内容」としながら「ミン代表は記者会見で投資家に会ったことがないように国民を欺いたが、証拠と事実によって一つずつうそが明らかになっている。当社は捜査機関と法廷ですべてのことが明確になることを期待する」と明らかにした。

また「ミン代表に対して、外部に立場を発表する時、『ＡＤＯＲ側』という表現を使用しないよう求める」とし「今回の経営権奪取はＡＤＯＲという会社とは関係のないミン代表個人の欲から始まったことに一部の経営陣が参加したもので、『ミン・ヒジン側』が起こした事件」と指摘した。

これに先立ち、ＨＹＢＥは先月２２日、ミン代表の背任容疑などを確認したとし、監査に入った。ミン代表は背任は事実無根であり、内部告発をしたところ監査権の発動でＨＹＢＥが対応したとして対抗している。３１日、ＡＤＯＲ臨時株主総会が開かれる。