台湾聯合報の１５日付報道によると、台湾は不妊夫婦と同性婚カップルの家庭構成権を保障するため、代理母出産を合法化する見通しだ。

メディアによると、台湾衛生福利部は１４日、不妊夫婦と男性の同性婚カップルが代理出産を申請することができ、シングル女性と女性の同性婚カップルの人工生殖ができるようにする人工生殖法改正案草案を公開した。７月までの２カ月間、意見聴取を経て立法院に送付する予定だ。

法案が可決されれば、台湾は中央政府の立法を通じて代理母を合法化するアジア初の事例になる。衛生福利部は２０２２年現在、世界１７カ国以上が代理母技術を利用して不妊夫婦や男性の同性婚カップルを対象にした代理母施行法律を制定したと明らかにした。

公開された草案は、代理母の委託資格を厳しく制限した。先天的な原因や疾患で妊娠できなかったり、妊娠・出産する場合、命が危険な場合、男性の同性婚カップルに資格を限定した。関連学会の勧告事項と養子縁組事例を参考にして、委託夫婦のうち少なくとも１人は５０歳未満でなければならない。

代理母可能年齢は満２０歳以上４０歳未満に制限し、代理出産を最大１回に制限した。同時に「商業的代理母」を禁止した。　代理母関連の処罰条項も設けた。

台湾の関連統計によると、不妊女性の１０～２０％にあたる約５０００～１万人が子宮損傷であることが分かった。改正案は立法趣旨で同性婚も「社会秩序と公益の妨げにならないすべての人民の自由と権利は憲法によって保障される」と定めた憲法第２２条の保障対象であるため、家庭を構成する権利も保障しなければならないと明らかにした。

今回の法案が制定・施行される場合、台湾で代理母を通じて必要とされる出産費用は約１００万台湾ドル（約４８０万円）と推定した。米国の代理母費用５００－６００万台湾ドルより少ないと台湾聯合報は伝えた。