南北交流の象徴物を消していく北朝鮮…金剛山地区内の消防署を撤去
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.11 13:44
北朝鮮が金剛山(クムガンサン)観光特区内にある消防署を先月末に完全に撤去したことが分かった。韓国の予算22億ウォン(約2億5000万円)が投入された建築物だ。統一部の具炳杉(ク・ビョンサム)報道官は10日の声明で、最近このような事実を確認したとし、「政府は金剛山地区内にわが政府が設置した消防署を北が一方的に撤去したことに強い遺憾を表明する」と明らかにした。続いて「北の一方的な撤去行為はいかなる名分であれ正当化されない」とし「わが政府の財産権侵害などすべての責任は全面的に北の当局が負わなければならない」と述べた。損害賠償訴訟など法的措置にも言及した。
統一部によると、北朝鮮の江原道高城郡温井里(カンウォンド・コソングン・オンジョンリ)一帯に造成された金剛山観光地区には離散家族面会所、消防署建物、観光道路など韓国政府の資産3件がある。このうち消防署の建物は敷地面積4900平方メートルに地下1階・地上2階の鉄筋コンクリート構造物だ。統一部は2019年、消防署の建築に22億ウォンを投資したと明らかにした。離散家族面会所には550億ウォン、観光道路には26億6000万ウォンを投入した。