中国の習近平国家主席が情報支援部隊を新設し、従来の戦略支援部隊（ＳＳＦ）を改編する８年ぶりの最大規模の軍改革を１９日に断行した。

情報戦部隊を中央軍事委の直属に再編する今回の改編を通じて、習主席がより一層、直接的な軍統制権を持つことになるはずだと、英フィナンシャルタイムズ（ＦＴ）など海外メディアは分析した。インド太平洋地域で米国の影響力に挑戦している中国が、近隣諸国との領土紛争過程で軍事的な脅威を強める中、今回の人民解放軍構造改革が断行された点に注目した。

特に軍機関紙解放軍報が２０日の１面社説で、今回の情報支援部隊新設で「建軍１００周年奮闘目標を期限内に実現するのに有利になった」と強調した点も注目される。建軍１００周年奮闘目標とは、中国で「２０２７年までの台湾との統一」として通じるからだ。匿名を求めた中国軍専門家は「３月の全人代で建軍１００周年の目標について『達成が難しい攻堅戦』と表現した中国が、５０日後に予定通り達成に言及した点は意味深長だ」と述べた。

１９日に中国中央放送（ＣＣＴＶ）に報道された習主席の肉声演説の語調も断固としていた。習主席は「情報支援部隊の調整および組織は、党中央と中央軍事委の強軍事業全般から出発した重大な決定」とし「情報支援部隊は完全に新しく作った戦略的兵種であり、サイバー情報システムの建設と運用を総合する核心の支柱」と今回の軍改編の意味を強調した。

この日夜には中国国防省の呉謙報道官が異例の特別記者会見を開き、軍改編を説明した。呉報道官は「今回の改革以降、人民解放軍は中央軍事委の指揮を受ける陸軍・海軍・空軍・ロケット軍などの軍種、軍事宇宙部隊・サイバー空間部隊・情報支援部隊など兵種の新型軍・兵種構造体系を備える」と明らかにした。

軍事宇宙部隊に関連し、呉報道官は「宇宙空間を安全に出入りして開放的に利用できる能力を向上させ、宇宙危機の統制と総合管理の効率性を強化し、宇宙を平和的にうまく利用するのに重要な意味を持つ」と主張した。サイバー空間部隊については「サイバー安保の防御手段を積極的に開発するのは、国家サイバーの周辺を堅固に構築し、サイバー侵入を適時に感知して防止すること」とし「国家サイバー主権と情報安保を保護する重要な意味がある」と強調した。

宇宙軍とサイバー軍の独立について、仁川大中国学術院のク・ジャソン常任研究員は「従来の戦略支援部隊（ＳＳＦ）傘下のサイバー系統部、宇宙系統部を独立兵種にし、米国と戦略競争の核心であるサイバー戦争・宇宙戦に本格対応しようという措置」と解釈した。

８年ぶり軍を再改編した習近平主席…情報戦部隊の新設後に「建軍１００年目標」強調（２）