【時視各角】フェイクニュースより怖いウソニュース=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.03.01 16:00
1月27日付英国フィナンシャル・タイムズ(FT)17面に鳥肌が立つような写真が掲載された。米国のバイデン大統領とトランプ前大統領がキスをしている場面だ。白髪の2人の政治家が目を閉じて唇を重ねている。記事のタイトルは「Fake」だ。「ジャスティン・メッツ作家がFT寄稿のために創作した作品」という説明がなかったら実際の状況だと信じ込まされていたかもしれない写真だ。記事はプーチンが登場するディープフェイク(人工知能基盤のフェイク動画)を紹介してフェイクニュースが氾濫する時代の混乱を指摘した。
韓国もフェイクニュースが論争になっている。警察は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のディープフェイク映像を捜査中だ。明らかにフェイクだと思うようなコンテンツを取り締まるのはやり過ぎだという反論も出ている。私たちはディープフェイクよりも真実性に欠けるニュースに常にさらされている。最初は本当だと思っていたが時間が流れるとウソであることが分かる記事であふれている。最近の「非業の死」が相次ぐ共に民主党を見てみよう。「李在明(イ・ジェミョン)不逮捕特権放棄」。昨年6月19日、各メディアで報じられた記事だ。李代表はこの日の国会交渉団体の代表演説で「(検察が)拘束令状を請求すれば自分の足で出席して令状実質審査を受ける」と話した。ところがその日が迫ると李代表は断食して抵抗した。逮捕同意案は民主党一部の議員が賛成票を投じて可決された。裁判所の令状棄却でハッピーエンドかと思ったが、当時賛成票を投じたと指摘された人々が今回の総選挙公薦から外された。「李在明不逮捕特権放棄」記事に従った議員の悲惨な事態だ。記事がもう1本、頭に思い浮かぶ。