米国が中国・香港企業１４社をロシア関連の制裁対象に含めたことに対して、中国政府が「経済的強圧だ」としながら反発した。これに先立ち、米国政府はウクライナと戦争をしているロシアに対して装備を送り支援していることを理由に挙げながら新たな制裁対象を発表した。

２６日、中国商務部報道官は公式サイトを通じて「米国のやり方は典型的な一方的制裁であり、『長臂管轄』（一国の法律適用範囲を国の外にも拡大すること）、経済的強圧」としながら「（米国は）世界産業網・供給網（サプライチェーン）の安全と安定を傷つけた。中国はこれに対して断固として反対する」と明らかにした。あわせて「中国は必要な措置を講じて、中国企業の合法的権益をしっかりと守っていく」と強調した。

香港サウス・チャイナ・モーニング・ポスト（ＳＣＭＰ）によると、米国財務省は中国・香港のメーカーや輸出業者などを制裁対象に入れた。財務省はこれらの企業はロシアに超小型電子装備を輸送して、ロシアが米国の制裁を回避できるように助けたと判断した。

中国商務部はこれに先立ち、欧州連合（ＥＵ）と英国が米国と同じ理由で中国企業を制裁することにしたことに対してもそれぞれ反対の立場を出した。ＥＵは２３日４社、英国は２２日３社をそれぞれ制裁リストに入れた。

商務部報道官は「ＥＵは中国の度重なる交渉や説得にもかかわらず、独断で中国企業４社を制裁名簿に含めたが、これは国際法的な根拠や国連安保理会議の委任がない一方的な制裁であり『長臂管轄』」としながら「このような行為は中国－ＥＵ首脳会談の共同認識（コンセンサス）精神から外れ、中国－ＥＵの経済・貿易関係に否定的な影響を及ぼす」と指摘した。また「ＥＵが中国との全面的パートナー関係という大きな構図に基づいて中国企業を（制裁に）含めることを無条件に中断するよう求める」とした。英国に対しても同じように制裁を無条件で中断するよう要求した。

米国など西側国家は、中国が表面ではウクライナ戦争に対して中立を維持して終息のための休戦と交渉を促しているが、裏ではロシア側に傾いているとみている状況だ。実際、中国は昨年ロシアの原油を過去最大規模で輸入するなど貿易規模を拡大させた。これに対して西側では中国が西側のロシア制裁を無力化しているという見方もあった。中国外交部の毛寧報道官はこの日の定例会見で「中国はウクライナ危機問題において、終始、客観的かつ公正な立場を維持している」とし「中国とロシアが正常な経済・貿易協力を展開しているのは第三者を狙ったものではない。中国は第三者の干渉に断固として反対する」と主張した。