サッカー韓国代表を指揮する次期監督の選任作業が加速している。国内外指導者の数人の名前が挙がっている中、新監督の選任を進める国家代表戦力強化委員会（以下、強化委員会）も新たに発足した。

英ミラーは２０日、「スティーブ・ブルース元ウェスト・ブロムウィッチ監督（イングランド）がユルゲン・クリンスマン監督（ドイツ）の更迭で空席になったサッカー韓国代表チームの指揮官に関心を表した」と報じた。続いて「韓国だけでなくサウジアラビアの複数のクラブもラブコールを送っているため、ブルース氏はいくつかの選択肢を置いて考慮している」と伝えた。

ブルース氏はイングランドプロサッカーの名門マンチェスター・ユナイテッド（マンＵ）出身のレジェンドだ。ＤＦとして活躍したブルース氏は引退後、シェフィールド、ウィガン、サンダーランド、ニューカッスルなど主にプレミアリーグ中下位圏チームを率いた。サンダーランド時代に池東源（チ・ドンウォン）、ニューカッスル時代に奇誠庸（キ・ソンヨン）を指導し、韓国選手とも縁がある。

しかし大韓サッカー協会の関係者は「来月タイ代表とのＡマッチ２連戦（２１、２６日）があるため、現在のところ韓国サッカーをよく知る国内指導者が優先順位」と話した。

実際、サッカー協会はクリンスマン監督を更迭し、洪明甫（ホン・ミョンボ）蔚山ＨＤ監督、金基東（キム・キドン）ＦＣソウル監督、金鶴範（キム・ハクボム）済州ユナイテッド監督ら現職Ｋリーグ指導者を次期代表チーム監督候補に挙げた。このうち一部とは接触もあったという。

サッカー界の関係者は「サッカー協会は来月１日に開幕を控えたＫリーグ球団の監督を引き抜くことに負担を感じているが、『代表チームの競争力回復』を最優先課題として進めている」とし「今月中に選任されない場合、３月のＡマッチは臨時監督体制で行い、６月のＡマッチに合わせて正式に監督が決まる計画」と雰囲気を伝えた。

今後の監督選任は鄭海成（チョン・へソン）新任強化委員長が中心になって進めるという。鄭委員長は２００２韓日ワールドカップ（Ｗ杯）当時、韓国代表コーチとして４強神話に寄与した。２０１０南アフリカＷ杯当時には許丁茂（ホ・ジョンム）監督をサポートし、首席コーチとして史上初の海外大会１６強入りに貢献した。また、サッカー協会審判委員長、競技委員長を歴任して行政経験を築いた。

サッカー協会は高正云（コ・ジョンウン）金浦（キンポ）ＦＣ監督をはじめ、尹徳汝（ユン・ドクヨ）世宗スポーツＴＯＴＯ監督、朴柱昊（パク・チュホ）解説委員、イ・サンギＱＭＩＴ代表ら新任強化委員１０人の名簿も同時に公開した。強化委員会は２１日に第１次会議を開き、今後の代表チーム運営計画を明らかにする予定だ。