【時論】離散家族の思いを無視した北朝鮮の「統一否定」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.02.08 14:07
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が労働党全員会議で「南北関係はもう同族関係、同質関係ではなく、敵対的な2国家関係、戦争中の交戦国関係として完全に固まった」と述べ、一方的に南北関係の破綻を宣言した。金正恩のこうした発言は、「国と国の関係でなく統一を目指す過程で暫定的に形成される特殊関係」と規定した1991年の「南北基本合意書」精神を正面から否定するものだ。
金正恩の挑発的な発言は、4月の総選挙を控えた韓国への「北風」攻勢として見るには、失郷民であり以北道民の一人としてあまりにも衝撃的だ。昨年12月末基準で離散家族再会申請者の74%(約9万人)が故人になっている。生存者も70代以上が84%(約3万人)にのぼり、再会を待ちこがれてきた離散家族の高齢化が深刻だ。