韓国、高齢者1000万人時代…高齢者貧困率はOECD1位(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.01.21 10:43
「私は孤独な80歳の1人暮らしの高齢者です。90年から糖尿と緑内障を患ってきました。もう耐えることができずこの道を選びました。そして家主のおばさんと区の社会担当補助のお嬢さん、本当にありがとうございました」。2005年、身辺を悲観し地下鉄で投身自殺したある高齢者の懐から見つかった遺書の内容だ。病院の診断書の裏につたない字で書かれた遺書は高齢者の厳しい生活を韓国社会に痛切に感じさせた。
それから20年。山河が2度変わる歳月が流れたのに高齢者自殺問題は改善していない。昨年10~29歳の青年は10万人当たり28.6人が、70歳以上は10万人当たり98.4人が極端な選択をした。自殺といえば若い層の極端な選択を思い起こさせるが、生涯に多くの苦難に耐えてきた高齢者が自ら命を絶つ事例が圧倒的だ。崇実(スンシル)大学社会福祉学科のホ・ジュンス教授は「高齢者の自殺には主に病気になり、資産もなく、老いて家族の荷物になりたくないという利他的理由が多い」と話す。