主要７カ国（Ｇ７）が凍結されたロシアの資産約３０００億ドルを差し押さえようとする動きを見せているのと関連し、ロシアが「西側から没収する資産リストを持っている」として対抗した。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は２９日の会見で「ロシアの凍結資産が没収される場合、対応次元として差し押さえることができる西側資産のリストがあるか」という質問を受け、「もちろんある」と答えた。

Ｇ７は米国主導でロシアとウクライナの戦争から２年となる２０２４年２月２４日ごろに首脳会議を開き、海外にあるロシアの資産約３０００億ドルを差し押さえる案を話し合うという。

米国をはじめとする西側はロシアの「特別軍事作戦」開始後に凍結したロシアの資産をウクライナ再建に使う案を検討してきた。

ペスコフ報道官は西側の動きに対し「国際法違反であり窃盗」と主張しながら「これは世界経済システムを毀損し、米国だけでなく欧州連合（ＥＵ）諸国の信頼を弱め非常に深刻な結果を招くだろう」と警告した。

その上で「欧州と米国はわれわれに前例のない制裁を加えながらブーメラン効果は全く考慮しなかった。多くの人が彼らが正しい選択をしたのか疑問を持っている」と指摘した。

彼はまた「われわれは報復措置を事前に分析した。われわれの利益に最も合致するようにあらゆる措置を取るだろう」と強調した。

ただ彼は差し押さえられる西側資産の具体的なリストは明らかにしなかった。

これに先立ちロシアのシルアノフ財務相は２１日、「ロシアも自国内の非友好国資産である投資口座（Ｃ）を担保に正面対抗に出る」と警告したことがある。Ｃ口座は非友好国の投資家に開設が義務づけられる口座で、事実上ロックされている。