【コラム】国家未来変曲点2024年、何が大切か=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2023.12.10 10:49
未曾有の三角波が集まる2024年が来月に近づいた。世界的な地政学的対立はロシアとウクライナの戦争長期化に、イスラエルとパレスチナの戦争勃発に続き、次の火薬庫としては台湾海峡と韓半島(朝鮮半島)などアジアになるだろうという警告音を拡大している。世界経済は米国の軟着陸への期待感で金融市場の温もりが高まっているが中国と欧州の成長萎縮とこの2年間で急上昇した金利の後遺症が本格化する不確実性の1年を予告する。韓国国内に目を向ければ、来年の総選挙を控えた政治的不安と国論分裂の懸念に、14世紀欧州のペストより深刻な国家消滅論まで提起される人口構造悪化、そして長期的低成長進入の警告など、国の未来に影が深まり国の運命が岐路に立たされた。短期的景気鈍化よりさらに深刻な構造的長期沈滞を抜け出すために潜在成長率下落を反転させる改革実行が急がれる絶体絶命の時期でもある。
最近スタンフォード大学フーバー研究所は最も危険な瞬間がアジアに近づいているというメッセージを送った。米下院の中国委員会委員長を務めるマイク・ギャラガー議員も中国の台湾封鎖のリスクを指摘しながら米国は「チップ(半導体)よりシップ(海軍力)の増強」を急ぐべきだと述べた。国際関係学の世界的権威であるシカゴ大学のミアシャイマー教授も米国と西側諸国が欧州と中東の戦争に埋没し、地政学的構図で最も重要な北東アジアの戦力低下を懸念しながら米国の戦略的優先順位は第2位の軍事大国である中国の脅威牽制に置かなければならないと強調する。韓半島情勢の危険性も見過ごしてはならず、ハマスの挑発がイスラエルとパレスチナの戦争に火を付けたように、北朝鮮の挑発に警戒心を高めるべき時と指摘される。