【中央時評】韓国進歩の立つ位置と進む道(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.12.04 12:05
進歩性向勢力で3回目の執権に成功した文在寅政権に要求されたのは「韓国進歩3.0」だった。文在寅政権の国政には明暗が共存した。進歩2.0の課題の福祉国家を強化し、新型コロナパンデミックに対抗して効率的な防疫を推進したのは成果であり、評価することができる。しかし不動産政策に失敗し、公正の実現で正当性を喪失し、積弊の清算に一貫して社会統合を実現させることができなかった。進歩にとって最も痛恨な点は、民主化時代から強い支持層を形成した20・30代の多数が進歩に距離を置き始めた点だ。若者の視線に韓国の進歩は20世紀的な理念を守って政治的な分裂に注力する、保守の既得権とさほど差がない新興既得権の「閉じられた進歩」として映っている。
進歩は一つからなるのではない。国会で多数の「政治的進歩」、路上の政治を主導する「運動的進歩」、権力と資本に対抗する「文化的進歩」のすべてが進歩という大きな塀の中に存在する。自律的な個人を擁護し、構造化された不平等を解消し、環境・性平等・平和の価値を優先視するのは進歩の一次的な徳性だ。個人と共同体、国家と社会、人間と自然、男性と女性、民族主義と世界主義の生産的な共存はもちろん、異質性の包容という開放的な態度を重視する「開かれた進歩」は「韓国進歩3.0」が進まなければいけない道だ。