２０１９年１２月以降４年にわたり開かれていなかった韓日中３カ国首脳会議の年内開催は見送られた。３カ国はこの日外相会議を開き、代わりに来年の開催を念頭に具体的な日程を調整することにした。

韓国外交部の朴振（パク・ジン）長官はこの日釜山（プサン）のヌリマルＡＰＥＣハウスで開かれた３カ国会議後の会見で、「３カ国協力体制の最高峰である首脳会議を互いに都合の良い最も早い時期に開催することにした合意を再確認した。今後遠くない時期に具体化できるよう努力していくだろう」と明らかにした。

趙太庸（チョ・テヨン）国家安保室長はこの日メディアとのインタビューで「年内に（３カ国首脳会議を）開くのは容易でなさそうだ。年内ではなくてもできないだろうかと期待している」と話した。外交部当局者は会議後「今回合意された首脳会談開催日時はない。さまざまな案を持って疎通中とみてほしい」と説明した。

これまで３カ国首脳会議の年内開催に韓国と日本が積極的だった点から、今回の会議では中国が呼応しなかったものとみられる。最近米サンフランシスコでのアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議で韓中首脳の会談が実現しなかった時から予想された中国の動きだ。

これと関連して読売新聞などによると、中国の王毅外相はこの日の会議直後に推進されていた共同記者会見と公式晩餐会への参加を見合わせる意向を突然伝えてきた。これを受け韓国外交部は親交の席だった昼食の形式を公式午餐に変更した。

中国側は表向きには王外相の忙しいスケジュールを掲げているが、共同記者会見開催そのものが負担になると考えた可能性がある。３カ国首脳会議開催時期のほかに、北朝鮮とロシアの軍事協力強化に対する立場と北朝鮮の偵察衛星打ち上げなどに対する中国の役割論などが予想される質問だった。

実際にこの日３カ国会議直前に開かれた韓中外相会談では北朝鮮の３回目の軍事偵察衛星打ち上げを含む核・ミサイル高度化と朝ロ軍事協力問題が議題に上った。会談で朴長官は「北朝鮮の追加挑発を中断するのが韓中共同の利益に合致する」という立場を伝えたが、これは中国が積極的な役割をしてほしいという意味だ。朴長官はまた、北朝鮮の３回目の衛星打ち上げにともなう韓国政府の９・１９南北軍事合意効力停止が最小限の防衛的措置だと説明した。

中国外交部によると王外相はこれに対し「これまで、また今後も韓半島（朝鮮半島）情勢緩和に向け継続して建設的な役割をするだろう」と答えた。彼はまた「両国は経済問題の政治化、科学技術問題の道具化、経済貿易問題の汎安保化傾向をともに排斥しなければならない」として米国の対中先端技術輸出統制に韓国が参加しないことを事実上求めたりもした。

一方、韓日米３カ国はこの日済州（チェジュ）東南沖の公海上で合同海上演習をした。この日の演習には韓国海軍の駆逐艦「世宗大王」と米海軍の空母「カールビンソン」、日本海上自衛隊の護衛官「きりさめ」が参加した。