イスラエルとパレスチナ武装政派ハマスが人質解放のために５日間交戦を停止する合意に近づいたとワシントン・ポスト（ＷＰ）が１８日（現地時間）報じた。しかし、ホワイトハウスとイスラエル政府は、まだ合意はないと明らかにした。

ＷＰは同日、「イスラエルと米国がハマスと５日間交戦を停止する代わりに、女性と子どもの人質数十人を解放する合意に近づいた」と報じた。人質およそ２４０人のうち５０人ほどを２４時間ごとに解放する代わりに、その期間中にガザ地区に救済品を搬入する条件だということだ。このような暫定合意の輪郭はカタール・ドーハで数週間の交渉を通じて作られたと消息筋がＷＰに伝えた。

しかし、ホワイトハウス報道官はこのような報道が出た直後、イスラエルとハマスが一時交戦停止に対する合意にまだ至っていないと明らかにしたとロイター通信が伝えた。ホワイトハウス報道官は、「米国が合意に達するために引き続き努力している」と述べた。

イスラエルのネタニヤフ首相も交渉があったことを認めながらも「妥結が差し迫った」という報道に対して「誤った報道であり、今までいかなる交渉も妥結していない」と明らかにした。

人質解放を仲裁中のカタールのシェイク・ムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー首相は１９日、「イスラエルとハマス間の人質交渉が妥結するだろうという自信が高まっている」とし、「引継ぎ方式など、非常に些細な問題だけが残っている」と述べた。

米国とイスラエルは、ハマスを壊滅させて以来、ガザ地区の統治権について議論を行っている。米国は戦争が終わればパレスチナ自治政府（ＰＡ）にガザ統治権を移譲しなければならないという立場だが、イスラエルはこれを受け入れられないという立場だ。

ジョー・バイデン米大統領はこの日、ＷＰ寄稿で「ガザと西岸は一つの統治構造に再統合されなければならず、究極的にＰＡが力を取り戻した後に引き受けるべきだ」と強調した。

しかし、ネタニヤフ首相はこの日の記者会見で「ＰＡはガザ地区に対する責任を引き継ぐ能力がない」と述べた。ネタニヤフ首相は「イスラエルがガザ地区で無期限で全般的な安全保障に責任を負う」（６日ＡＢＣインタビュー）と明らかにするなど、ガザ地区直接統治の可能性を示唆してきた。