【コラム】水晶玉の涙…「北朝鮮はいつごろ崩壊しますか」(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2023.11.19 12:17
現実は未来学者の墓という言葉もある。しかしわれわれは常に可能な限り将来を推し量りそれに対処しようとする。そしてこれは基本的に正しいことだ。単に警戒しなければならないのはわれわれの常識でわれわれとは大きく違った現実をわれわれのものさしで、われわれの希望により予想することだ。行き過ぎた悲観や行き過ぎた楽観はいずれもとんでもない結論に突き進む。良い例が北朝鮮政権の早期崩壊の予想だ。予想が可能な未来に北朝鮮政権が崩壊するだろうという見通しはない。さらに重要な問題は北朝鮮政権が崩壊したり、崩壊に直面する危機に置かれた場合、それがわれわれだけでなく周辺のみんなに良い知らせになる可能性は小さい点だ。
考えられるだけでもわれわれやわれわれの隣人は少なくとも3つの危機に直面することになるだろう、
最初は人道主義的な危機だ。北朝鮮政権が危機にさらされる場合、混乱の渦中で住民らが直面することになる日々の生計や安全をだれが責任を取り管理できるかという問題だ。さらに重大なことは軍事的な危機だ。途轍もない規模の常備軍のほかに実戦に投入できる北朝鮮の予備軍の規模も数百万に達する。そのほか危険な大量殺傷兵器も多く備蓄している。政権が危機に置かれた場合、だれがこうした問題を管理するだろうか。