【コラム】金融・通貨政策の痛恨の失策=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.07 14:51
韓銀通貨政策も「緊縮はない」という誤った信号を与えている。韓銀は1月政策金利を3.5%に引き上げた後、10カ月連続で凍結した。その間に米国は政策金利を4.5%から5.5%に引き上げた。米国政策金利は韓国より2%ポイントも高い。正常ではない。過去には韓米金利差が1%ポイントさえ開けば深く心配した。資金が海外に流出してウォン安が進み、物価を刺激するためだ。
最近危機感が鈍った。別の経済官僚の言葉だ。「韓国経済が成長して米国との金利差が2%ポイントになっても格別な影響はない」。李昌鏞(イ・チャンヨン)韓銀総裁も「韓米の金利差に縛られる必要はない」と強調してきた。安心してもかまわないのだろうか。金利を適時に引き上げなかった韓米金利差が逆転した期間が1997年通貨危機以降3回あった。そのたびに危機に直面した。金大中(キム・デジュン)政府1999~2001年(1.5%ポイント差)の過剰流動性の後遺症でドットコムバブルとカード大乱に苦しんだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府2005~2007年(1%ポイント差)と文在寅(ムン・ジェイン)政府2018~2020年(0.75%ポイント差)には不動産価格が上昇した。その余波で盧・文の両政府は大統領選挙で負けて政権を失った。