【コラム】金融・通貨政策の痛恨の失策=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.07 14:50
「ウォン高が進んで、株価が再び上昇するでしょう。物価は2%台で安定を取り戻します。上半期よりも下半期に良くなります。経済体力が以前と違いますから。何でもないことなのに危機だと大げさに騒いだ人々の声が最近は聞かなくなりましたね」。
今年の春先に会ったある高位官僚は豪気あふれるようにこう言った。彼は内心、「来年4月の総選挙までこのまま」を考えていただろう。未熟な楽観だった。7-9月期の成長率は前四半期比0.6%。マイナス成長をなんとか免れた。中東事態まで重なって10月の消費者物価上昇率は3.8%まで高まった。ほぼすべてのものが高くなった。金融市場は薄氷板だ。いつ不安定になってもおかしくない。物価不安と低成長が累積して体感景気は下半期にさらに悪化した。スタグフレーション(不況の中の物価上昇)の懸念も大きくなる。