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温暖化でヒマラヤにも蚊…世界「50億人マラリア」警告(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.06 14:30
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ソウル永登浦区(ヨンドンポク)に住むパクさん(32)は先週あまり眠れなかった。網戸を開けていないが、数匹の蚊が現れて刺されたからだ。パクさんは「殺虫剤をまいて蚊取り線香を使っても効果がなかった」とし「蚊のために夜中に目が覚め、不眠症になりそう」と語った。パクさんは「蚊にうんざりして戸締まりを徹底し、エアコンをつけた」とし「最近はトコジラミ(南京虫)が全国に広がって怖いが、秋になってもまだ蚊がいるとは信じられない。本当についらい」と話した。節気はもうすぐ立冬(8日)だが、パクさんのように蚊による苦痛を訴える人が少なくない。

「季節外れ」の蚊は韓国だけの話でない。ワシントンポスト(WP)は最近、「蚊伝染シーズン(mosquito transmission season)の延長は世界的な現象」と報じた。蚊の活動期間が長くなり、生息地域も広がり、個体数まで増えたという説明だ。

 
◆温暖化でヒマラヤにも蚊

専門家らは蚊が増えた原因に気候変動を挙げている。実際、地球温暖化が進む中、「世界の屋根」と呼ばれるヒマラヤ山脈一帯でも蚊が繁殖している。フォーリンポリシー(FP)によると、高い峰と湖、トレッキングで有名なドルパ地域は海抜1500-7500メートルのヒマラヤの山岳地帯だが、ここでも蚊が発見された。

海抜約2000メートルの高山の村ドゥナの住民はFPに「驚くことだ。ここにはこれまで蚊がいなかった」と話した。ネパール保健当局も山岳地帯ムスタングで9月にデング熱感染者3人が報告されるなど蚊媒介の疾病の患者が増えていると明らかにした。ヒマラヤは地球温暖化に最も脆弱なところの一つに挙げられる。国際山岳総合開発センター(ICIMOD)によると、ヒマラヤの年平均気温は10年ごとに0.32度ずつ高まっている。

「高度が高いところでは蚊が生息しにくい」という常識はアフリカでも崩れた。米ジョージタウン大の研究チームによると、アフリカで蚊の生息範囲は年平均約6.5メートル、10年間に約61メートル以上ずつ高地帯に拡張している。研究チームは「地球温暖化による気温上昇と熱帯の東太平洋の表層水温が平年より高まるエルニーニョ現象のため」と説明した。

◆蚊が増加

特に今年は暑い地球のため蚊が増えると専門家らはみている。今年は地球平均気温が過去最高になるという見方が出るほど暑かった。米国立海洋大気庁(NOAA)によると、今年9月の世界平均気温は16.44度と、同月基準で過去最高となった。

熱くなった地球は蚊には天国だ。変温動物の蚊は気温の影響を大きく受ける。摂氏9度以上になってこそ飛び、13度以上で吸血する。25-27度の環境では卵から成虫になるのに12日しかかからない。

韓国国内では先月、暖かい天気のため前月より蚊の個体数が増える現象も発生した。ソウル市によると、管内デジタル蚊測定器(DMS)50カ所で採集した蚊の数は10月第2週に約933匹となった。9月の最後の週(607匹)の1.5倍に増えた。

地球温暖化は蚊の活動期間にも影響を与える。非営利研究機関クライメイトセントラルによると、昨年、米国の年間蚊発生日数は1979年に比べ平均2週間ほど増えた。

サンフランシスコやシアトルなど10カ所では40年前と比べて蚊が1カ月以上も長く活動している。CNNによると、米国内250カ所の地域対象研究では70%以上の地域が蚊が生息しやすい環境に変わった。

温暖化でヒマラヤにも蚊…世界「50億人マラリア」警告(2)

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