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【時視各角】韓日関係がロングランするには

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.10.12 11:50
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#1.8月23日晩、皇居を見渡せる東京丸ノ内パレスホテル6階のフランス料理店「エステール」。安倍派の元老森喜朗元首相(86)は向き合う岸田首相にこう話した。「うーん、高木国会対策委員長はよくやっていて、萩生田(自民党政調会長)と西村(経済産業相)はどちらか一方が前に立つという印象を与えないようにし、閣僚はそのまま4つ以上を与えるラインにしよう」。同席者の側近が伝えた話だ。数日後に発表された内閣改造の結果はこれと100%一致した。

岸田は安倍派の新任会長の席を眺める萩生田ら5人を森元首相を通じて制圧した。5人は来年秋の自民党総裁選挙の「安倍派候補」として事前に選ばれるのにみんな失敗した。むしろ安倍派の人事および運営は森元首相の役割であることを派閥の内外に刻印させた。このようにして岸田は100人の所属議員を誇る第1派閥の安倍派を無力化した。

 
第2派閥の麻生派(55人)と第3派閥の茂木派(54人)も同じだ。派閥から首相候補を選ぶよりも自身の派閥総帥維持が優先である麻生には自民党副総裁留任と核心閣僚4つをプレゼントした。その代わり「ポスト岸田」筆頭の茂木幹事長を牽制するために茂木派内のライバルの小渕優子を党四役の選挙対策委員長に座らせた。茂木派の分裂に成功したということだ。

それだけではない。自身の派閥のナンバー2、林外相を更迭した。林は岸田派の源流である古賀誠元派閥トップの愛弟子だ。古賀と複雑な関係にある岸田として林を一度抑えておく必要があった。岸田内閣の支持率は30%台と低い水準だ。それでも次期首相候補の翼は次々と折れた。「支持率が低いから退け」と言う元老も消えた。安倍の死が決定的だ。岸田が持って生まれた運なのかもしれない。

#2.尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の韓日関係は大きく第1段階(2022年就任-2024年)、第2段階(2025年-任期末)に分けられるだろう。第1段階は劇的反転の時期だった。韓日は米国のバイデン政権とも最高の相性だ。しかし第2段階は険しい道だ。米国は来年11月の大統領選挙でバイデンの再選が不透明な状況だ。トランプの勢いが強い。韓国も来年4月の総選挙の結果しだいでは韓日関係の動力が落ちる可能性がある。

米国と日本の「パートナー」が交代する場合、状況は反対になる可能性がある。特に尹錫悦とトランプは共に直線的であり衝突する余地が大きいと予想される。日本の次期首相候補筆頭の茂木も韓国に対しては特に厳しい。韓国としては岸田のロングランが最善だが、結局、衆議院解散の時期にかかっている。あまりにも急ぐ場合は逆風が吹き、あまりにも長引かせる場合は茂木が動き出す可能性がある。岸田は政敵を整理したのかもしれないが、国民の心をつかめていないからだ。

情報筋によると、自民党の非公開世論調査の結果、いま選挙をすれば現行の261議席から41議席減の220議席(過半は233議席)になるという。連立政権の公明党の20議席ほどを合わせてこそ過半が維持される。首相退陣世論が噴出するしかない。

興味深いのは岸田の早期総選挙を決心するかどうかに2つの「韓半島変数」があるという事実だ。一つは統一教。近いうちに解散命令が下されるとみられる統一教が決心して自民党主要人物とのスキャンダルを新たに暴露する場合、選挙は難しくなる。もう一つは北朝鮮。最近、東南アジア接触説が浮上した日朝交渉結果によっては選挙時期、版図が変わる可能性がある。ただ、北朝鮮が莫大な経済的利益を要求し、今のところ特別な進展はないという。

あれこれ複雑に絡んだ韓日関係だ。今後さらにそうなるだろう。複雑骨折の状態を治療した第1段階に安堵せず、北朝鮮・中国対応、軍事同盟まで共に構想する高い水準の第2段階に急いで進まなければならない。そうしてこそパートナーが交代しても動じないロングランをする。

金玄基(キム・ヒョンギ)/巡回特派員/東京総局長

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