◆欧州で現場経営・エキスポ支援を継続

中東は成長の可能性が高い「機会の地」と評価される。

世界銀行（ＷＢ）によると、サウジやＵＡＥなど産油国で構成された湾岸協力理事会（ＧＣＣ）の昨年の経済成長率は６．５％と、世界平均の倍を超えた。これまでオイルマネーで富を築いてきた中東主要国は環境規制で石油の需要が減少する中、ネオムシティなど「大転換」を進めている。さらに米中関係の悪化などで中国との協力度が低下し、韓国企業には「第２の中東ブーム」の機会が開かれるという期待が高まっている。

実際、中東主要国家は原発インフラを導入し、石油中心の産業構造から抜け出そうとしている。同時に製造業を育成するとしてインフラの先端化に取り組み、この分野に強い韓国製造企業がチャンスをつかむ可能性が高い。

李在鎔会長も２０１９年９月にサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会い、ネオムシティ建設について全般的な協力案を議論した。これはサムスン物産の受注につながった。李会長が２０１９年からこれまで中東国家を８回訪問した。

李会長は今回の中東地域出張後すぐに欧州に移動し、現場経営を続ける予定だ。特に西欧国家では２０３０年の釜山（プサン）国際博覧会（万博）招致支援活動もした後、２７日に「サムスン物産－第一毛織不当合併関連裁判」出席のために帰国する予定だ。

サムスン電子の関係者は「李在鎔会長がグローバルネットワークを本格的に活用している」とし「これは結局、各国でビジネスシナジーを拡大し、未来の機会をつかむと同時に厳しい現実を突破していく意志を表している」と説明した。

サウジ訪問のサムスン会長「中東は未来の宝庫」…すぐに欧州へ（１）